ニュース
グロースハックというポストモダンなアイデア:グロースハック進化論
六本木ミッドタウンホールで開催された「Ad Engineering Summit 2014」(主催:サイバーエージェント)に「グロースハック進化論」という興味深いパネルディスカッションがありました。パネラーとして登壇したのは現在グロースハッカーとして売り出し中の面々です。グロースハッカーとして紹介されたパネラーの方々がグロースハックという言葉の定義にとても気を使っていたのが印象的でした。
(左から)KAIZEN platform Co-founder CEO 須藤憲司氏、pLucky CEO & Founder 林宣宏氏、InnoBeta 代表取締役社長 平石大祐氏、VASILY グロースハッカー 梶谷健人氏
Wikipedia の「Growth hacking」に関する項目を読むと、Growth hacking とは、スタートアップ企業群によって磨き上げられたマーケティングテクニックだとされています。Facebook、Twitter、LinkedInといった伝説的な(かつての)スタートアップ企業は、自ら開発したサービスを成長軌道に乗せるため、実にさまざまな施策を考案し、実装を繰り返してきたわけですが、その際、彼らが重視したのは、サービスの成長を示唆する指標をいかにして計測可能な数値に置き換え、実装できるレベルにまで具体化するかでした。2000年代のはじめ頃から蓄積されてきたこのようなデジタルマーケティングの膨大なノウハウが整理され、「グロースハック」という名が付けられたことで、IT系スタートアップ企業を中心に、デジタルマーケティングの1つのトレンドが生まれました。そして、日本においても、パネルディスカッションのテーマとして取り上げられるほどの存在感を見せるようになったわけです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 第1回 スマートデバイスの爆発的な普及とマーケティングの可能性
連載「日本経済を変えるスマートデバイスマーケティング」第1回は、スマートデバイスの市場規模やスマートデバイスマーケティングの基礎となる要素を整理する。 - 第2回 スマートフォンの端末別ユーザー分析と効果的なマーケティング施策
「第1回 スマートデバイスの爆発的な普及とマーケティングの可能性」では、スマートデバイスの市場規模やマーケティングの基礎となる内容を解説した。今回は、端末ごとに異なるユーザーの特徴を明らかにしながら、それぞれのユーザーに効果的なマーケティング手法を模索する。 - 第3回 成果はWebでのコンバージョン? アプリインストール?
連載「日本経済を変えるスマートデバイスマーケティング」第2回では、マーケティング施策を展開する上で把握しておくべきスマートデバイス端末やユーザーの特徴を整理した上で、それぞれに効果的なマーケティング手法を解説した。第3回ではより具体的なマーケティング展開例を紹介する。 - 第3回 スマートフォン広告で最も成果が出る手法とは?
スマートフォン広告において“高い成果が期待できる広告手法”とはどんな手法なのだろうか? このような問いがよくなされるが、しかし、実はこの問い自体が間違っている。高い成果を出せる広告手法は、案件ごとに「成果」をきちんと定義することで変わるのである。 - 第4回 スマホ時代のアドクリエイティブ
スマートフォン広告にはさまざまなアドフォーマットが存在する。最もベーシックなのは「320×50のバナー」だが、最近ではレクタングルやページ遷移の間に表示されるインタースティシャルなども増加の兆しを見せている。さらにHTML5を活用したリッチなクリエイティブや高解像度画像を利用したフォーマットも人気だ。 - 第1回 進化するアドテクノロジー――「枠から人へ」の変化
アドテクノロジーは誰のために、どんな目的で生まれてきたのか――。モーションビートのチーフプロデューサー 堺真幸氏によるアドテクノロジーの基礎解説。第1回はアドテクノロジーの技術的進化を概観する。