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「同じCMばっかり」を逆手に ペプシコが実践した超斬新なクリエイティブ発想の意図は?Marketing Dive

「Advertising Week New York」では、2024年に米国で話題を呼んだスナック菓子「Lay's」の斬新なCM手法について解説するセッションがあった。

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Marketing Dive

 2024年10月7〜10日に開催された「Advertising Week New York」では、パフォーマンスマーケティングやコマースメディアに焦点を当てたセッションが目立つ中、ブランド構築のための派手なアイデアがスポットライトを浴びた。

 PepsiCoの食品部門で「Lay's」「Doritos」「Cheetos」などのブランドでスナック食品を製造・販売するPepsiCo Foodsはここで、2024年に展開したユニークなキャンペーン「Groundhog Lay's」の事例について発表した。

ワンパターンなCMで描く「ループする世界」 その意図は?

 このキャンペーンは、映画「Groundhog Day」(カコミ参照)のパロディーで、この先品の肝であるタイムループの設定を踏襲した8パターンのCMを制作し、一つのネットワークで繰り返し放映するというものだ。

映画「Groundhog Day」とは?

 1993年に公開された米国のコメディ作品。邦題は「恋はデジャ・ブ」。自己中心的で冷笑的な天気予報士が取材で訪れた田舎町で、年中行事「グラウンドホッグデー」が行われる1日を何度も繰り返すという超常現象に巻き込まれるストーリー。タイムループに囚われる中で焦り自暴自棄に陥る主人公が、次第に内面的な変化を遂げて他者を思いやる人物へと成長する姿を描く。同作品には、繰り返される日常の中でも自分自身を改善し、他者に貢献することで人生の意味を見出せるというメッセージが込められている。映画『ゴーストバスターズ』シリーズのビル・マーレイが主演、ハロルド・ライミスが監督を務めた。スティーブン・トボロウスキーは主人公がタイムループの中で何度も遭遇する保険のセールスマン役で出演し、印象的な存在となっている。


「Groundhog Lay's」は映画「Groundhog Day」にインスパイアされたLay'sのキャンペーン

 DisneyとMaximum Effort(俳優のライアン・レイノルズが経営するマーケティング支援会社)、Kimmelot(テレビ司会者のジミー・キンメルの制作会社)、メディアエージェンシーのOMDと協力して作り上げられたこのハイコンセプトな取り組みは、PepsiCo Foodsのマーケティング内製化の成果であり、スピードに重点を置いたものだ(「Groundhog Lay's」は、カジュアルなメッセージのやりとりからわずか2週間で実現した)。NFL関連のTostitos史上最大のキャンペーンを含め、PepsiCo Foodsの最近の取り組みではリーンアプローチを採用して制作スケジュールのスピードを上げ、マーケターのリソース逼迫することを回避している。

 2024年にPepsiCo Foods初のクリエイティブ責任者となったクリス・ベリンジャー氏は「『Groundhog Lay's』から学んだのは、シンプルな仕組みはいろいろな方法で実行しやすいということです」と語った。

(「『アイデアはどこからでも生まれる』 ペプシコ幹部が語るクリエイティブ内製化の重要な意義」に続く)

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