新規サイトでやるべきSEO対策8選 検索評価を早期に得る方法:SEOタイムズ編集部が初心者向けにわかりやすく解説
この記事では新規サイトでやるべきSEO対策の基本について解説します。
「Webサイトを立ち上げたいがどのような知識が必要なのかわからない」「新規サイトでもSEO対策はやるべきなのか知りたい」「Webサイト運営初心者がやるべきSEO対策には何があるか知りたい」といった問い合わせをよく受けます。
今回は、新規サイトのSEO対策に興味を持ったあなたに、Googleに評価されるWebサイト運営やどのようなことに注意して記事を書いていけばいいのかなど、新規サイトでやるべきSEO対策について、わかりやすく解説します。
新規サイトにもSEO対策が必要な理由
新しく立ち上げたばかりのWebサイトがなかなか検索結果に表示されない理由はいくつかあります。
そもそも検索結果に表示されるためには、Googleによるインデックス登録が必須です。このときにクローラーがWebサイトを訪問してコンテンツを評価していきますが、巡回の頻度はWebサイトの知名度やリンク数に依存します。従って、できたばかりのWebサイトは注目度が低く、インデックス登録までに時間がかかることがあります。
その上、検索エンジンは信頼性の高いWebサイトを上位に表示する傾向があります。新しいWebサイトはまだ信頼性の評価を受けておらず、既存の信頼性のあるWebサイトよりも下位に表示されることが多いのです。インデックス登録されるためにも、SEO対策を行いながらコンテンツの量と質を確保して、Webサイトを充実させていかないといけません。つまり、新規サイトでもSEO対策は必須ということです。
押さえておくべき5つのポイント
とはいえ、初心者は何から始めていいかわからないものです。まずは以下の5つのポイントを意識しましょう。
ポイント1:特定のジャンルに特化した内容を扱う
根本的な部分ですが、Webサイトを運営するときはどのようなトピックを扱っているのかが伝わりやすいように、ジャンルを明確に絞っていきましょう。
現代では情報がありふれているため、検索をすれば専門性の高い情報に簡単にアクセスできるようになっています。だからこそ多くの情報を幅広く扱うような「まとめサイト・雑記ブログ」のような運営方針ではなく、ニッチなジャンルに絞って専門性を高めていく方が注目度も上がるのです。
Googleも専門性や権威性の高さを評価する「EEAT」という基準を設けているため、特定のジャンルに特化することは欠かせない要素といえます。運営の土台から崩れないように、軸を決めておきましょう。
EEATについてはSEOタイムズのこちらの記事「新規サイトでやるべきSEO対策8選!検索評価を早期に得る方法!」(外部リンク)も参考にしてみてください。
ポイント2:Webサイトの内容がわかりやすいドメインを設定する
前項の通りに扱うジャンルを特定したら、Webサイトのドメインでもその内容が伝わるように設定していきましょう。ドメインの設定はWebサイト構築時にしかできないため、自社サイトの看板になるものだと考えて慎重に決めてください。
Googleはドメイン名にキーワードを入れてもSEOの評価には影響しないとしていますが、読者が認識しやすくなるという点では重要な部分です。例えば料理レシピを提供するWebサイトなら、「bestrecipes.com」など、Webサイト内容が一目でわかるドメインを選ぶと良いでしょう。後から変更が難しいものは、Webサイト構築の段階から特に意識しておく必要があります。
ポイント3:階層構造はシンプルにする
Webサイトの階層構造についても、運営開始の段階から計画性を持っておくべきでしょう。トピックに応じて細かくグループ分けしたほうが訪問者もわかりやすいと感じるかもしれませんが、それによって階層構造が複雑になってしまっては意味がありません。基本的には、ナビゲーションを使って3クリック以内で全てのコンテンツに到達できる状態が理想です。階層構造が深く特定のトピックになかなか到達できないという状態にならないようにしましょう。
Webサイト構築序盤はコンテンツ数が少ないこともあって、どのようにグループ化していいかわかりにくいかもしれません。そんなときは今後公開予定の記事やキーワードと照らし合わせながら、拡張性を持たせられるように設計しておきましょう。
ポイント4:WordPressを使用して立ち上げる
Webサイトを立ち上げられるサービスは数多く提供されていますが、費用をかけたくないからといって、理由もなく無料のサービスを利用するのは避けましょう。
例えば「WordPress」なら無料版でもある程度活用できますが、将来性や自由度を踏まえると有料版にはかないません。一度Webサイトを構築すると、後からより本格的に運営したいというときの移行に多くの労力がかかってしまいます。最終的に有料版に加入せざるを得なくなるのであれば、最初からそうするのとトータルコストは変わらないことがほとんどです。また、有料版でもテーマ(デザインテンプレート)は無料のものを使用すれば年間数千円のみのランニングコストで済みます。
ポイント5:モバイルファーストなWebサイト設計にする
Webサイト運営に携わったことのある方は、一度は「モバイルフレンドリー」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。これは検索エンジンをスマホから使用することが一般化したため、スマホ(モバイル)版でも見やすいデザインにしようというものです。
現在ではPCよりも圧倒的にスマホからのアクセスが多くなっているため、Googleはモバイルファーストインデックスを採用するようになりました。つまり、スマホ版の表示内容を基にインデックス登録するということです。これによってモバイルフレンドリーなサイト設計は当然の対応となっているのです。WordPressのテーマなどはほぼレスポンシブデザインに対応していると認識して構いませんが、自身でデザインを行う際は要注意です。
新規サイト運営でやるべきSEO対策8選
コンテンツを作成するときの基本として、8つの手法を押さえておいてください。
対策1:キーワード戦略を徹底する
キーワード戦略はSEOの基盤です。まずは、ターゲットが検索しそうなキーワードを徹底的にリサーチしましょう。
「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などのツールを使用して、検索ボリュームや競争率、関連キーワードを分析します。選定したキーワードはコンテンツのタイトル、見出し、本文、メタタグなどに自然に組み込むようにしましょう。特に重要なキーワードはページの冒頭に配置しておくと、検索エンジンにそのページの主題を伝えやすくなります。
また、Webサイトの知名度が低いうちは、競合にも勝ちやすいロングテールキーワードから対応していくこともおすすめです。検索意図に応じたトラフィックも獲得しやすくなるため、新規サイトのSEO対策としては非常に効果的と言えます。
対策2:EEATを意識したコンテンツ作成を行う
先述の通り、EEATはGoogleがコンテンツの質を評価する際の重要な指標です。簡単にまとめると、以下のような取り組みを心掛けてコンテンツを作成し、公開することで、Googleからも高評価を得やすくなります。
- Experience(経験):実体験を基にコンテンツを作成する
- Expertise(専門性):専門知識の量と質を高める
- Authoritativeness(権威性):著者や運営者の情報を開示する
- Trustworthiness(信頼性):専門性と信頼性の高いWebサイトから引用する
もちろんキーワード対策を基にニーズに合うコンテンツを仕上げることが基本ですが、その上で質を高めたいときに徹底するべきです。
具体的なEEATの取り入れ方については、SEOタイムズのこちらの記事「EEATとEATの違いとは?SEOへの影響やGoogleの動向などについて解説」(外部リンク)で詳しく解説しています。
対策3:定期的にコンテンツを発信する
新規サイト立ち上げ後にGoogleから評価されるためには、まとまったコンテンツ数が必要になってきます。また、量だけではなく定期的に情報発信が行われているかというリアルタイム性も問われます。活動中のWebサイトであることを認識されやすくするため、少なくとも2週間に1度のペースでWebサイトを更新しましょう。
もちろん扱っている業界によってはトレンド性を追っていくことも欠かせない戦略です。定期的にコンテンツを発信してアクセスを集めるためには、トレンドワードで記事を更新するのもおすすめです。Googleトレンドを使用すれば直近で話題になっているトピックを調査できるので、必要に応じて取り入れてみてください。
対策4:SNSと連携してメディアへの露出を増やす
記事がなかなかインデックスされない段階では、SNSとWebサイトを連携することで、Webサイトの露出を大幅に増やすことができます。
SEOからの集客を狙うには競合との競争に勝たなければなりませんが、SNSで既にフォロワーを獲得できている状況であれば、ある程度の流入が見込めます。その過程で価値のある情報だと認識されれば、SNSの拡散力の高さを生かしてより多くのPV数を稼ぐことも可能です。サイテーションや自然な被リンクも期待できるので、記事を公開したら横展開する意識を持ちましょう。
対策5:集客記事と収益記事を分けて作成する
Webサイトで収益化を行う場合には、以下のように集客記事と収益記事を明確にわけて作成することが重要です。
- 集客記事:幅広いキーワードを用いてトラフィックを集めることを目的としています。ユーザーに有益な情報を提供したり、問題を解決したりといったことを第一に、Webサイトへ誘導することが役割です。
- 収益記事具体的な製品やサービスを紹介し、コンバージョン(CV)を狙うことが目的です。収益記事は集客記事から内部リンクで誘導されることが多く、ターゲットを絞ったキーワードを使用して、購入意欲の高いユーザーを引き付けます。
これらの戦略によってSEO効果を最大化し、効率的な集客と収益へ導いていきましょう。
対策6:目次を設置する
記事を公開するときは、必ず目次を設置するようにしましょう。目次の有無が順位に直結するわけではありませんが、ユーザーエクスペリエンスの向上と検索エンジンのクロール効率を高めるためには有効です。
そもそもユーザーはページに訪問した時点で、自身が知りたい情報が載っているだろうと推測しています。そのため、目次を使用して該当の見出しまで飛べるようにしておくと、素早く問題を解決できるのです。
WordPressには目次を自動生成できるプラグイン「Table of Contents Plus」などもあるので、積極的に活用していきましょう。このプラグインをインストールすると、見出しタグ(H2、H3など)を自動的に検出し、目次が生成されます。
目次があることで、検索エンジンのクローラーもページの構造を理解しやすくなり、インデックスの効率が向上しやすいです。目次の設置はユーザーと検索エンジンの両方にとって利便性を高める重要なSEO対策の一つといえます。
対策7:独自性のある画像や動画を取り入れる
記事を仕上げるときは、独自性のある画像や動画を取り入れて、コンテンツの魅力を高める工夫をしましょう。オリジナルの画像や動画によって、他のWebサイトとの差別化を図り、視覚的なインパクトを与えることができます。
実際にGoogleもオリジナルコンテンツを評価する傾向があるため、独自のビジュアルコンテンツはSEOにもプラスになります。画像や動画には適切なファイル名やAltテキストを設定し、キーワードを含めることで検索エンジンに内容を伝えやすくしましょう。
また独自のメディアがあれば、ユーザーが「ここでしか得られない情報だ」と認識する可能性も高まります。EEATの評価を高めるためにも有効ですので、可能な限りオリジナルの画像や動画を用意してみてください。
対策8:基本は投稿名のみのパーマリンクに設定する
パーマリンクとはページごとに設けるURLのことで、表記は初めから統一するようにしましょう。
パーマリンクを後から変えようとするとリダイレクト設定をした上で修正しなければならないため、一度設定したら修正しないのが基本です。そのため、表記のルールを事前に定めておき、どのページでも統一しておくようにしましょう。
パーマリンクは日付や投稿名を含めるなどさまざまな方法がありますが、SEOの面でおすすめなのが投稿名のみのシンプルな形式です。短くまとめておけば検索エンジンにとってもユーザーにとっても理解しやすいため、WordPressでも基本の設定にしておくのがおすすめです。
新規でWebサイトを立ち上げたときは、その段階だからこそ気にかけるべきSEO対策に目を向けていきましょう。特にWebサイト全体の設計やデザイン、機能に関わる部分は修正が難しいため、構築前から間違いのない知識を取り入れておく必要があります。もちろん普段のコンテンツ作成においても質を高めるSEO対策を盛り込みながら、長期的に実施するようにしてください。
執筆者紹介
谷川祐一
たにがわ・ゆういち GMOソリューションパートナー メディア運営チーム シニアマネージャー。SEOに特化したサイト制作に従事。さまざまな経験を経て編集責任者(シニアマネージャー)としてSEO初心者向けオウンドメディア「SEOタイムズ」とSNS運用代行サービスの立ち上げを行う。ランチェスター戦略をベースとしたSEO戦略の策定を得意としている。
- SEOタイムズ https://seotimes.jp/
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