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SEO対策において「古い記事」をどうすべきか? 3つの対処法を解説SEOタイムズ編集部が初心者向けにわかりやすく解説

SEOの観点では、古い記事は削除した方がいいのか、残しておいても大丈夫か。どのような対策をすれば古い記事を活用できるのか。わかりやすく解説します。

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 結論から言うと、古い記事はSEOに悪影響を与えます。情報であふれた社会だからこそ、ユーザーは公開日が新しい新鮮な情報を知りたいと思うもの。故にGoogleの評価基準も、記事は古くなると少しずつ評価が下がり、新しい記事ほど上位表示されやすい仕組みになっています。

 アクセス数の少ない古い記事をそのままの状態で放置しておくと、Webサイト全体の評価を下げる原因になりかねません。古くなった記事はそのままにせず、何らかの対策をすることが必要です。

古い記事への3つの対処方法

 古い記事への対応は大きく「そのまま残す」「リライトする」「削除する」の3つに分かれます。アクセス数を分析して評価が得られていれば、そのまま残しておいても特に問題はありません。古い記事とはいえユーザーの役に立っていれば質の高い記事と言えるからです。

 ただし、公開している情報に変更があった際は、リライトが必要です。Webサイト運営の基本ではありますが、記事は作成したまま放置するのではなく、分析と見直しを定期的にするようにしましょう。

 ここからは、3通りの対処方法について、それぞれ解説していきます。

古い記事をそのまま残す場合

 残すべき記事かどうかは、PV数(アクセス数)や検索順位、UU数(ユーザー数)などを分析することでおおよその判断がつきます。数値がどのように推移しているかを確認し、今後も定期的に分析を続けていくことが重要です。分析時の代表的なチェック項目は、以下の7つです。

  • PV数
  • 検索順位
  • コンバージョン数・コンバージョン率
  • UU数
  • 被リンク
  • 直帰率/離脱率
  • 滞在時間

 記事の品質に問題がなく、そのまま残すべきと決まれば、しばらくの間は特別な対応は要りません。

リライトが必要な場合

 例えば、「法律や制度が変わった」「Googleがコアアップデートした」など、公開時点から記事内容が現在の状況と異なっている場合はリライトが必要です。また、事実の変更はないもののそもそもアクセス数が伸びていない場合にも、リライトを検討する余地があります。先述した通り、記事は一度公開したら終わりというわけではありません。修正を加え、新鮮な情報を随時追加し、更新していきましょう。リライトをすることで記事の質が向上し、検索上位表示できる可能性があります。

 リライトは以下の3つのステップで進めます。

  1. 記事内容と競合の分析をする:同じキーワードで検索し、上位表示されている記事はどんな構成や見出しを使っているか、どんな情報について扱っているかといったことを、読者目線で分析します。記事をいくつか読んでいくと、よく取り上げられている内容や共通する特徴(独自要素を含んでいるなど)を発見できます。自社のWebサイトに足りていない要素を洗い出してみましょう。
  2. 記事内容に最新情報を追記する:古くなった情報を削除し、最新の情報を追記して更新します。また、単に修正を加えるだけでなく、競合記事では触れていない内容を盛り込んだり、より詳しく深掘りしたり、情報の充実した記事にしましょう。この段階で、タイトルやメタディスクリプションの変更を検討するのも効果的です。注目を集めやすい部分を工夫することで目立ちやすくなります。
  3. 公開して効果測定する:リライトしたら内容に間違いがないか確認し、公開しましょう。「Googleサーチコンソール」でインデックスの申請をすることで、検索結果に反映されるようになります。前項で触れた分析時の7つのチェック項目をリライト前と後で比較し、思うように伸びていなければ再度リライトするという流れを繰り返していきます。

 リライトについてはSEOタイムズのこちらの記事「SEO的リライト記事の見つけ方とリライト方法 おさえるべき注意点」(外部リンク)も参考にしてみてください。

その3:古い記事を削除する場合

 まずはリライトして記事の質を上げることが先決ですが、それでもなおアクセス数が伸びなければ削除することも視野に入れましょう。アクセス数が少ないということは、言い換えれば「記事の品質が低い」ということです。低品質な記事を削除せずにそのまま残しておくと、Webサイト全体の評価を下げる原因になります。

 Googleアナリティクスなどで分析した上で、どうしてもアクセス数を獲得できていない記事は、削除して新たな記事を書く方が懸命かもしれません。

 以下、記事を削除する場合の注意点について説明します。

注意点1:Googleサーチコンソールで削除申請する

 WordPressの場合だと、ゴミ箱に入れるだけで簡単に記事の削除はできますが、ただWordPressから削除しただけではGoogleには認識されず、404エラー(「存在しないページ」を意味するエラーコード)になってしまいます。そこで、Googleサーチコンソールで削除申請をしておく必要があります。

注意点2:リンク切れに注意してインデックス削除をチェック

 削除したい記事とリンクで結びついているWebサイトがある場合、記事が削除されることによってリンク切れを引き起こしてしまいます。記事を削除する際はリンクがついているかを確認し、以下の3ステップでリンク切れ対策を忘れずしておきましょう。

  1. リンクから飛ばないようにリンク自体を消す
  2. 404エラーページを作成する
  3. リダイレクト設定をする

 最後に、しっかり削除申請ができているかをGoogleサーチコンソール内の審査状況で確認したら削除完了です。リンク切れ対策にはSEOタイムズの記事「リンク切れチェックツールのおすすめ6選!リンク切れ対策を解説!」(外部リンク)も参考にしてみてください。

注意点3:削除した記事に代わる新規記事を用意する

 記事を削除した理由がゼロから作り直すことを目的としている場合は、改善点を洗い出して新たに記事を作りましょう。

 競合記事をヒントに記事構成や見出しとタイトルの付け方などを参考にしてみると、記事を書いたときのことを振り返るいい機会になります。別の視点で見ることができるので、新たな気付きがあるかもしれません。

 ただし、他者のコンテンツをそのままコピーすることは禁物です。「他に追加できる内容がないか」「どのような価値を持たせられるか」を考え、独自性を大切にしましょう。

古い記事を残しつつできる2つのSEO対策

 Googleの評価は下げたくないけれど消したくない記事もあるでしょう。その場合、「noindex」「nofollow」設定が役に立ちます。

 noindexとはクローラーによるインデックスを拒否すること。通常はインデックスによってWebサイトの質が評価され、検索結果に表示されるようになっています。noindexは意図的に特定の記事を評価されないようにすることで、Webサイト全体の評価が下がることを防ぐことができます。また、noindex設定をすると検索結果からの流入は見込めなくなりますが、他の記事の内部リンクから決まったルートで流入させることが可能です。

 nofollowとはクローラーがリンク先のWebサイトをたどらなくさせること。クローラーはリンクを通じてWebサイト間を行き来しています。リンク先のページ評価が低い場合、リンク元ページが高評価を受けていても影響を受けてしまい、全体の評価が下がってしまいます。そこでnofollowによりページ間どうしで評価が影響しあうのを無くすことが可能です。お互いに関連性のあるページ同士を内部リンクで紐付ける場合は問題ありませんが、仕方なく外部リンクを貼る必要があるときなどに設定しましょう。

 古い記事を残しておくことはSEO対策の観点では好ましくありませんが、世の中に公開されていても恥ずかしくないコンテンツだと自信を持って言えるのであれば、誰かの役に立つ機会が訪れるかもしれません。また、自分の生み出した思い入れのある記事を捨ててしまうことへの抵抗もあることでしょう。

 ブログ記事などは自分のための記録でもあります。上位表示されなくても残しておきたいと思うならば、残しておいて悪いことはありません。だからこそ、リライトしたり、noindexやnofollowを設定したりするなどの対策が有効に働くものとなります。


 今回は、古い記事のSEO対策の仕方について解説してきました。古くなった記事はそのままにしておくとWebサイト評価を下げてしまいかねないので、リライトするか削除するか、残したい場合はnoindexやnofollowを設定するなど、何らかの対策が必要です。

 まずはアクセス数を分析し、古い記事をどのように扱っていくか一度向き合ってみてください。

執筆者紹介

谷川祐一さん

谷川祐一

たにがわ・ゆういち GMOソリューションパートナー メディア運営チーム シニアマネージャー。SEOに特化したサイト制作に従事。さまざまな経験を経て編集責任者(シニアマネージャー)としてSEO初心者向けオウンドメディア「SEOタイムズ」とSNS運用代行サービスの立ち上げを行う。ランチェスター戦略をベースとしたSEO戦略の策定を得意としている。


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