次のヒットコンテンツを人より先に見つける方法:マーケ×ITニュースダイジェスト
今週は、エンターテインメントビジネスのデータ分析ツールや、タクシー広告の効果検証が可能なパッケージプラなどを紹介する。
デジタルマーケティングやCXに関する気になるニュースを最近のリリースからピックアップして紹介する。今週は、GEM Partnersのデータ分析ツール提供に関するニュースなど、4つのトピックスを紹介する。
アニメや映画などの「次のヒット」を見つける「推しエンタメブランドスコープ」
GEM Partnersは、エンターテインメント業界において将来人気が出るコンテンツを見いだすためのデータ分析ツール「推しエンタメブランドスコープ」の提供を開始した。エンターテインメントのファンの全体像とメディア別の関係性などを捉える指標を提供し、分析できるようにする。
エンターテインメントの価値は映画の興行収入、アニメの視聴率、マンガの発行部数、ゲームの販売本数などで計測されているが、実際のところ、消費者の多くは世界観やキャラクターのファンとなり、映画、アニメ、マンガ、ゲーム、SNSを横断しながらそれらに同時に接触している。そのため、マーケティング活動ではメディアやサービスを横断した全体像を捉える必要がある。
推しエンタメブランドスコープのデータソースとなる調査は、選択式ではなく各調査対象者による自由記載形式を採用する。能動的に記入した調査で「推しファン」を集計できるため、その後の高いマーケティングを効率的に実施できるという。
エンタメブランドの価値を測る指標としては「推しファン人数」「支出金額」「接触日数」の3つと、これらを総合した「GEM指数」を採用。市場におけるファンの広がりと支出金額、接触日数で測る関与度から、エンタメブランドの価値を算出する。(2023年10月12日)
NTTドコモがインテージHDの普通株式を公開買い付けで取得し、子会社に
NTTドコモがインテージホールディングス(以下、インテージHD)の発行済み株式の51%に相当する1962万1921株を公開買い付けにより約471億円で取得したと発表した。2023年10月23日(月曜)に決済を行い、同日にインテージHDはNTTドコモの子会社となる。
NTTドコモは本公開買い付けを通じ、ドコモの持つ約9600万の会員基盤とインテージHDの持つ、データ収集から集計、分析、可視化、マスター化など、データの価値を高める「データハンドリング」のノウハウを組み合わせて、メーカーや小売業、流通業、サービス業などのマーケティング課題に寄り添い生活者起点でのマーケティング強化をめざす。(2023年10月17日)
タクシー広告の効果をTポイントと連動で検証
ニューステクノロジーとCCCMKホールディングスは、タクシー乗車客が車内広告の視聴後にどれくらい購買行動に移ったかを検証するサービスの提供を開始した。ニューステクノロジーが持つ広告主企業500社による出稿実績と都内1万1500台のタクシー広告のネットワークを、CCCMKホールディングスが持つTポイントの大規模データを組み合わせる。サービスでは、タクシー広告メディア「GROWTH」上で、タクシー内で商品を訴求する動画を放映。動画を配信しているタブレット下部のメニューバーから、アンケートに回答することでTポイントや特定の商品のクーポンが当たるユーザーキャンペーンを開催する。回答者のアンケート結果やその後の購買行動を検証することで、基本属性に加え、ライフスタイル属性や嗜好性、購買データを基にレポーティングするという内容だ。(2023年10月12日)
電通ベンチャーズ、AI活用の仮想キャラクター制作基盤ベンダーに出資
電通グループのコーポーレート・ベンチャーキャピタル・ファンド(CVC)である電通ベンチャーズ2号ファンドは、人工知能(AI)を活用したバーチャルキャラクター制作用プラットフォームを提供する米企業Theai(通称:Inworld AI)に出資した。電通グループがAIによる仮想キャラクターを活用したユーザー体験を顧客に提供できるようにする目的で、2023年6月に発表した米Robloxとの提携の拡大へとつなげていきたい考えだ。インワールドAIの基盤は、AI活用により仮想環境上のキャラクターに性格や思考などの個性を与えることで、人間同士のような深い交流をできるように設計している。導入企業は仮想キャラクターをカスタマイズし、独自のユーザー体験を構築できる。(2023年10月13日)
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