資金もコネも業界知識もなくインフルエンサーでもない一女性のブラジャーの悩みから誕生した「24hブラ」:ダイレクトな人々 第4回(1/2 ページ)
話題のD2Cブランドとそこで生まれるコミュニケーション、ブランドの仕掛け人の思想について考察するこの連載。第4回はノンワイヤーブラジャー「24hブラ」をリリースした「BELLE MACARON」と販売元であるashlynで代表取締役を務める小島未紅さんを取り上げます。
第4回で取り上げるのは、ノンワイヤーブラジャーの専門ブランド「BELLE MACARON」(外部リンク)を立ち上げ、ブランド唯一の商品「24hブラ」を展開する、ashlyn代表取締役の小島未紅さんだ。Twitterでは「こじみく(@milkonPANDA)」と名乗り、ブランド・商品を広める発信をしている。
「レース付きのかわいいノンワイヤーブラが欲しい」で起業
大学卒業後、大手IT企業にシステムエンジニアとして就職した小島さん。入社2年目で新規プロジェクトを任され、連日夜更けまで仕事をする日々が続いた。
労働時間が長くなると、ブラジャーを着けている時間も長くなる。カップの下部に入ったワイヤーが胴体に食い込んで、夕方になる頃には身体が締め付けられるのを苦しく感じるようになった。圧迫感は夜遅くなると「ブラを外したい」と思うほどになる。そこでノンワイヤーブラを探したが、2015〜2016年当時、既存の製品は機能性重視で装飾を省いた無機質なものしか市場に存在しなかった。
美しいレースを用いたノンワイヤーブラがない。「ならば自分で作ろう」と思い立ち、退職して起業したのは2016年5月のことだ。午前中は商品開発、午後から夜にかけては商品開発資金をためるため、事務の仕事に励んだ。
2017年1月に24hブラの前身となる「働く女性のためのおしゃれなノンワイヤーブラ」の制作プロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングを実施。7月に商品化を実現した。11月には同ブラの新色開発資金集めも成功させたことで、働く女性のニーズをあらためて確信した。
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