電通「2019年 日本の広告費」 インターネット広告費が初の2兆円超えでテレビを逆転:今日のリサーチ
「物販系ECプラットフォーム広告費」と「イベント」領域も含めた日本の総広告費は通年で6兆9381億円になりました。【訂正あり】
電通は2020年3月11日、わが国の総広告費および媒体別、業種別の広告費を推定した「2019年 日本の広告費」を発表しました。これによると2019年(1〜12月)の日本の総広告費は6兆9381億円になりました。
なお、今回の数字には「物販系ECプラットフォーム広告費」と「イベント」領域が追加されており、前年同様の推定方法では6兆6514億円。それでも前年比101.9%となり、8年連続で前年実績を上回る結果となっています。
【訂正】:2020年3月11日午後8時50分 初出時に冒頭の日付が間違っていたため、修正しました。
媒体別広告費では「マスコミ四媒体広告費」(衛星メディア関連を含む)は2兆6094億円で前年比96.6%。これで5年連続の減少となりました。媒体別でもテレビメディアと新聞、雑誌、ラジオの全てが前年割れとなっています。
テレビメディア広告費は1兆8612億円(前年比97.3%)。うち地上波テレビが1兆7345億円(前年比97.2%)、衛星メディア関連が1267億円(同99.4%)でした。新聞広告費は4547億円(前年比95.0%)、雑誌広告費は1675億円(前年比91.0%)、ラジオ広告費は1260億円(前年比98.6%)でした。
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インターネット広告費は前述の新設項目が加わったことで2兆1048億円と初の2兆円の大台を突破。新設項目を除外した前年同様の推定方法でも1兆9984億円で前年比113.6%と成長を続けています。背景には、大型プラットフォーマーを中心に堅調な伸びが続き、マスコミ四媒体事業者が提供するインターネットサービスにおける広告費「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」(前年比122.9%)が躍進している点も見逃せません
インターネット広告費とテレビメディア広告費の首位交代は時間の問題と見られていましたが、いよいよそれが実現した形です。市場動向の詳細などはまた追ってレポートします。
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