マーケティング×営業支援×CRM――HubSpotの各製品に根付くインバウンドマーケティングの思想:【連載】HubSpotに学ぶ「働き方改革」 第2回(1/2 ページ)
中小企業向けのマーケティングオートメーション(MA)ツールとして多くの企業に支持される「HubSpot」。市場で存在感を増している理由を、さまざまな観点から紹介する。
「HubSpot」というとマーケティング支援ツールというイメージが強いかもしれない。もちろん、HubSpotはもともとマーケターが1人でインバウンドマーケティング業務を効率的に運用できることを目指して作られている製品なので、その認識は間違いではない(インバウンドマーケティングについては後述)。
しかし、2014年にはマーケティング機能に加えて営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)の機能も加わった。これにより、マーケティングで獲得したリードを育成して商談化し、営業がクロージングして顧客化し、リピートに至るまでの一連のプロセスがシームレスに連携できるようになっている。Salesforce.comでいえば、マーケティングオートメーションの「Pardot」とCRMの「Sales Cloud」、営業支援の「SalesforceIQ」の各機能を兼ね備えているようなものだ。
HubSpotではこのツール群を「HubSpot Growth Stack」と呼んでいたが、2017年9月のプロダクトアップデートにおいて、「HubSpot CRM」を中心に、「HubSpot Marketing Hub(マーケティング)」「HubSpot Sales Hub(営業支援)」「HubSpot Customer Hub(顧客サポート:2018年リリース)」という形に再編した。これにより、購買サイクルの初めから終わりまで、 つまり1人の見込み客が営業先、そして顧客になるまで、担当者同士のコミュニケーションを支援・管理する製品群となった。
各製品にはHubSpotの哲学が根付いている。以下、製品の機能を紹介するとともに、機能の背景にある哲学について追ってみたい。
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