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EC・通販における広告の基本的な考え方ロジカルに解き明かすEC・通販の成功法則(1/2 ページ)

豊富な実務知見に基づき、EC・通販で成功する方法について解き明かしていく本シリーズ。今回は、新規獲得のための広告の考え方について述べていきます。

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 前回「KPI設計は『販促指標』と『投資指標』の両面から考える」では、収益構造における3つの効率(「新規集客の効率」「リピート引き上げの効率」「リピート定着の効率」)について述べました。

 このうち、新規集客の効率は、高いレスポンスを得ることのできる魅力的な広告クリエイティブと媒体調達効率の2つに左右されます。特に広告クリエイティブのよしあしは、劇的な違いを生み出します。多くのEC・通販事業者にとって、ここは最大の関心事と言っても過言ではありません。今回は新規獲得における広告の考え方について考えていきましょう。

広告訴求の在り方について

 ダイレクトビジネスにおける広告の目的とは、製品・サービスに対してユーザーに興味関心を抱かせ、購買行動を起こさせることにあります。

 単に購買行動を起こさせるだけでは良いクリエイティブとはいえません。広告だけで製品の真価を全て理解させることはできないとしても、少なくとも興味関心は持ってもらわなくてはいけません。そのために「悪目立ちしてでもとにかく興味関心を」と、小手先の技法を用いるケースも見られますが、その興味が製品・サービスへとつながっている必要はあると私は考えます。

 また広告で訴求する際、情報量についても一考しておきましょう。あなたの製品・サービスに興味関心を持ってもらうには、どの程度の情報量がふさわしいのでしょうか。

 この問い掛けに対して、レストランのコースメニューに例えてお話しすることがあります。お客さまにフルコースの料理に興味関心を持ってもらうために、全てのお皿について多くの言葉や絵を使って詳細に説明するのは、明らかに情報量が過剰です。重要なのはお客さまにとって「おいしそう」と思ってもらうこと、つまり興味を持ってもらうことです。故に、理解しやすいように情報をアレンジして伝えるのが良いと考えています。

 また、売る側が言いたいことを言いたいだけ、言いたい順に連ねていく、まるで意見広告のような広告を時々見掛けることがありますが、食べ切れないほどの料理を出されてもお客さまは困ってしまいます。製品についてどこまでの情報を伝えるべきか、あるいは控えておくべきかの整理がついていることも大切です。

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