オプトが「デジタル時代におけるブランド消費の価値観」について調査:自らの「体験」に「共感されたい」と考える生活者が6割
オプトは、企業のマーケティング支援においてデジタル時代の生活者のブランド消費に関する価値観や動向を把握するためにアンケート調査を実施した。
オプトは、同社内の「デジタルブランディングプロジェクト」監修の下、「デジタル時代におけるブランド消費の価値観」についての調査を実施。その結果を発表した。
同調査では、日常生活の消費に関する考えとSNSの情報シェアに関する考えを聞いている。消費に関する設問では、全体の58%が「体験・シーンにお金を使う」と回答。対する「商品・機能にお金を使う」志向の人よりも27ポイント高い結果となった。また、SNSでの情報シェアに関しては、全体の76%が「共感されたい」と考えており、対する「アピールしたい」志向の人よりも62ポイント高い結果だった。生活者のものに対する消費欲の低下や自己顕示的な情報発信を敬遠する様子がうかがえた。
また、消費や情報シェアに対する価値観を基に生活者の嗜好性を4つに分類して行った調査では、「体験・シーンにお金を使う」×「共感されたい」という組み合わせの嗜好性を持つ人の割合が高く、全体の約6割を占めた。
ブランドカテゴリーごとの好意度も嗜好性別に調査を実施。「ハイブランド」「ジュエリー」「外国産自動車」「スポーツ用品」「家電」の5つのカテゴリーを対象に、各カテゴリーで5つのブランドを選出し、その中で最も好意度の高いブランドを調査した。それぞれ好意度の高いブランドに特徴がみられたが、特にジュエリーは「体験・シーン」×「共感」タイプと「商品・機能」×「アピール」タイプで2極化した。「体験・シーン」×「共感」タイプには「ティファニー」「カルティエ」が、対する「商品・機能」×「アピール」タイプには、「ヴァン クリーフ&アーペル」「ブルガリ」「ハリーウィンストン」が人気だった。
SNSの利用実態も嗜好性別に調査した。対象は、「LINE」「Facebook」「Twitter」「Instagram」「Pinterest」「Google+」の6メディアだ。どのタイプでも利用率が最も高いのは「LINE」で、ほとんどのタイプで利用率は7割をこえる結果となった。また、FacebookやTwitterの利用率は、アピール志向の強いタイプで高い傾向が見られた。
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