第3回 ブランドデータを活用したブランドエクスペリエンス:【連載】IOT(Internet of Things)時代のブランドエクスペリエンス(2/4 ページ)
前回は“さわれるブランドエクスペリエンス”が生活者に及ぼす影響の大きさを解説しました。では、“さわれるブランドエクスペリエンス”はどうすれば実現できるのでしょうか? 今回はブランドエクスペリエンスにおけるデータサイエンス領域にポイントを絞ってお話をさせていただきます。
ブランドデータの公開/共有によるブランドエクスペリエンス
まず有名なのが、Perfumeのモーションキャプチャーデータを公開/共有したプロジェクトである「Perfume global website」です。
サイトでは「Perfumeをオープンソースに」というコンセプトの元、Perfumeのダンスのモーションキャプチャーデータと楽曲のwavデータを公開しました。これはまさにブランド内部データ、Perfumeというアイドルユニットの根幹ともいえる重要なデータになります。結果、たくさんのクリエーターたちが公開されたデータを使い、想い想いの二次創作合戦を繰り広げました。
こういったお手本のサンプル映像から、ボーカロイドのアイドルである初音ミクやペンギンまでPerfumeになるという自由すぎる二次創作の連鎖が生まれ、ブランドエクスペリエンスが口コミで広がっていきました。面白いのは、Perfumeの特徴的なモーションデータを共有化することで、自由な二次創作なのに、どれもPerfumeっぽく見えるという点です。
ホンダが公開した「Honda 3D Design Archives」もブランドデータを公開/共有して生まれたブランドエクスペリエンスです。ここでは過去にホンダがモーターショーに展示したコンセプトカーなどのエクステリアの3Dデータが公開されています。ファンは自由にデータをダウンロードし、3Dプリンターを使って模型が出力したり、デジタル上のクリエイティブに活用したりしてニ次創作を楽しむことができます。
このFUYA-JOのデータを以下のように3Dプリンタで出力していく(マイナビニュースから)。
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