PC/スマートデバイス対応のための「レスポンシブWeb」は正解なのか:タスクオリエンテッドデザイン登場(1/2 ページ)
PC/タブレット/スマートフォンそれぞれの使用方法に基づいてWebサイトを設計するタスクオリエンテッドデザインが新たに登場してきた。従来型のレスポンシブWebデザインとの違いをまとめた。
いまWebサイトを新規に設計するなら、PC(デスクトップ/ラップトップ)/タブレット/スマートフォンのそれぞれに最適化したサイトを作るのが当たり前。単一ファイルでさまざまなデバイス/画面サイズに対応できるレスポンシブWebデザインは、そんなニーズに応えるWeb設計手法であり、実際に多くの企業がスマートデバイス対応のために「レスポンシブWebデザインでサイトを作ってほしい」と依頼しているという。
これに対し、登場してきた概念が「タスクオリエンテッドデザイン(Task-Oriented Design:タスク指向デザイン)」だ。これは、PC/タブレット/スマートフォンという3つの異なるプラットフォームにおいて、それぞれの使用法に最適化した形でサイトを設計するという考え方。2014年2月27日のSearchEngineWatchに掲載された記事“Responsive Design vs. Task-Oriented UX Design”(「レスポンシブデザイン vs. タスクオリエンテッドUXデザイン」)という記事で、レスポンシブWebデザインとタスクオリエンテッドデザイン、それぞれの設計思想について解説している。
レスポンシブWebデザインは、単一ファイルを配信先デバイスに合わせて最適化する仕組みだが、デザイン時によく採用されるのは「モバイルファースト」というアプローチだ。モバイルファーストとは、まずスマートフォンでの表示/インタラクションに問題がないことを確かめ、そのデザインをタブレットやPCなどに拡大していくという進め方のこと。
一方、タスクオリエンテッドは、PC/タブレット/スマートフォンそれぞれの使用方法に基づいて設計するというデザインアプローチを採る。具体的には、記事やコンテンツをじっくり読んだり、調べものをしたりする「消費型タスク」、一方のコンテンツ閲覧以上のリッチな機能を必要とする「インタラクションタスク」の2つの観点で設計していく手法だ。
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