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マーケティングに疎かった巨大BtoB企業がソーシャルメディアで人気になった理由古い企業体質も変わる?(1/2 ページ)

巨大コングロマリットであるマースクグループのコンテンツとして顕著な特徴がひとつある。それは、個々のグループ社員を通してビジネスやサービスを語っていることだ。

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 デンマーク・コペンハーゲンに本社を置く海運コングロマリット「Maersk Group」(以下マースクグループ)。1904年にたった一艘の貨物船から始まったこの一大企業グループは、1972年には北海エリアの石油掘削/提供を行うエネルギー会社を設立し、現在は海/陸/空の運送業のほか石油/ガスなどのエネルギー事業などさまざまな分野で事業を展開している。2011年の利益は602億ドル、従業員数はワールドワイドで15万2000人に上る。現在マースクグループは創業者の孫娘が指揮をとっているそうだ。

 そのマースクグループがソーシャルメディアの中においても存在感を表してきたのは、ここ数年のこと。4年半前、カリフォルニア生まれのアンナ・グラハム=バーン氏が、同社のマーケターとして就任したのがきっかけだ。現在マースクグループのFacebookページには130万件の「いいね!」が押され、同社のYouTubeチャンネルの動画は10万回以上の動画再生がなされているという。このソーシャルメディアマーケティングを成功に導いたグラハム=バーン氏は、以前の同社のマーケティングについて「とにかく“ノーコメント”を貫いてきただけ」と述べている。「以前は記者が取材電話をかけてきても、提供できる情報は何もなかったですし、そもそも本当に提供したい情報すらありませんでした。だから“ノーコメント”するしかなかったのです」(同)。

 ヨーロッパの巨大コングロマリットであるマースクグループが、ソーシャルメディアマーケティングに成功した理由は何か。2013年7月16日にMIT Sloan Management ReviewのWebサイトに掲載されたグラハム=バーン氏へのインタビュー記事“Turning a “No Comment” Company into a Social Media Advocate”(「“沈黙の企業”がソーシャルメディアの提唱者に大変身」)から探っていこう。

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