Forever21が展開する「インタラクティブWebファッション機能」とは:Web着せ替えではない
モデルのファッションをそのまま購入したり、Instagramの訴求効果が高い画像を中心に閲覧者に対して購買を促すことができる「21st Street」という新機能を公開した。
ファストファッションをけん引するForever21は2013年6月18日、同社Webサイトに「21st Street」という新機能を公開した。翌19日のClickZ.comの記事“Forever 21 Debuts Interactive Web Fashion Feature”(「Forever21、インタラクティブWebファッション機能を公開」)によると、21st StreetについてForever21では「インタラクティブファッション&ストリートスタイルのショッピングソース」と位置付けているという。
21st Streetには3つの機能がある。1つは同社が提供するファッションブログ、もう1つは「#21×Me」という購入者が投稿するForever21ファッション写真で、Instagramからフィードされている。ちなみに現在Forever21のInstagramアカウントのフォロワーは130万人だという。最後の1つは「21st Street」というタブで、さまざまなストリートファッションの写真ディスプレイが公開されており、好きなアイテムを選んでカートに追加するという機能だ。モデルのファッションをそのまま購入する場合、「I want it all」をクリックすれば、それぞれの色やサイズをプルダウンで選択するオプションが表示され、まとめてカートに追加できる。
この新機能についてForever21の担当者は、「ストリートスタイルのインスピレーションとショッピング体験を1つに融合したもの」とし、「将来的にはこうしたユーザーエクスペリエンスを、PinterestやFacebook、Twitter、TumblrなどForever21の全ソーシャルチャネルに組み込んでいく予定だ」と述べているそうだ。同社のFacebookページのファン数は現在830万人、Twitterのフォロワーは110万人だという。なお、自身の写真をInstagramで投稿するには、「@Forever21」と「#F21×Me」のタグが必要とのことだ。
前述の記事では明示されていないが、この21st Streetの「インタラクティブ」とは、Web上での着せ替え機能ではなく、ソーシャルを通じて顧客の積極的なエンゲージメントを促進することが目的だと思われる。視覚的な訴求効果が高い画像を中心にしたソーシャル活動を促進させることで、購買者は購買経験をより楽しむことができ、一方でまだ購入したことがない閲覧者に対して購買を促すことができるという強みを持つ。なおForever21は、「全国の10代向けショッピングブランド」のトップ3に選出され続けているという。
※本記事は2013年6月19日にClickZ.comに掲載された記事“Forever 21 Debuts Interactive Web Fashion Feature”(「Forever21、インタラクティブWebファッション機能を公開」)を基に加筆/修正を行った記事です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ソーシャルコマースの購買心理への影響
企業のソーシャルメディア活用において、直接的に売り上げに貢献できる可能性の高い「ソーシャルコマース」。今回は購買行動を考える上で基礎となる6つの心理、「権威」「希少」「好き」「一貫性」などに基づき、ソーシャルコマースを考察します。 - ソーシャルメディアをうまく生かした5つのECサイト
ソーシャルメディアをうまく使っているECサイトを5つ紹介します。サイトのビジュアルとアイデアで商品をうまくアピールしています。 - アパレル製造/通販のドラフト、ファッション通販とソーシャルメディアが融合したソーシャルコマース「Liklly」をリリース
アパレル製造とネット通販を展開するドラフトは6月19日、ファッション通販サイトとソーシャルメディアを融合させた新しいサービス「Liklly」(ライクリー)の提供を開始した。 - ギフト総合商社の三喜、自社ECサイトをソーシャル型ECサイト「ZOMA(ゾーマ)」としてリニューアルオープン
ギフト総合商社の三喜は5月27日、2011年より運営していた法人向け販促品/記念品のECサイト「ZOMA(ゾーマ)」をリニューアルし、個人のおすすめギフトを投稿できるソーシャル型ECサイトとしてオープンしたことを発表した。