ビッグデータ技術の導入/活用/知識――IT部門とマーケティング部門に温度差:ビッグデータ導入/活用がなかなか進まない根本原因
2013年1月〜3月までの間で、エンタープライズアプリケーション分野のニュースサイト「Enterprise Apps Today」はビッグデータ動向に関して相反する2つの記事を載せている。ガートナーが「2013年は、ビッグデータ活動が一層加速する」と述べているのに対し、マーケティングソフトウェアベンダのNeolane社とダイレクトマーケティング協会(DMA)の方では「ビッグデータプラットフォームベンダの営業活動は、残念なことに大多数のマーケターには届いていない」との見解を示す。どちらも、市場動向調査に基づいた結果から導き出した意見だ。
なぜ相反する見解が導き出されたのか。その理由こそ、ビッグデータ導入/活用がなかなか進まない根本原因といえる。
2013年3月13日に掲載された記事“Gartner:Welcome to Year of Big Data”によると、ガートナーが根拠としたのは、ITリーダーにヒアリングした調査結果だという。この記事によると、回答者の42%が、「ビッグデータ関連技術への投資を始めている/今年中には始める計画がある」と答えたといい、これにより「ビッグデータの活用/導入が進む」という結論に至った。
一方、同年1月18日に掲載された“Big Data Insights Elude Marketers:Survey”(「ビッグデータ・インサイトは、マーケターの手からすり抜ける」)と題する記事では、250人の中堅〜経営層マーケターに対して、2012年の第3四半期にNeolane社とDMAが共同で実施した調査結果を紹介している。これによると、回答者の60%の意見から、「ビッグデータ課題に対する特別な戦略や知識を持っていない/欠如している」という結論を得るに至ったそうだ。もう少し詳しくいえば、回答者の53%が、最大のビッグデータ課題として考えている取り組みについて、具体的に「データマイニングやデータ分析への対応」という見方を示しており、また回答者の28%が「マーケティング部門が、増大するデータをどのように活用するかを決めなければ」と不安を抱えていることが分かったという。
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