スマートフォンをショッピングに使う人はユーザーの33%、グーグル調査:購買プロセスとスマートフォン
グーグルは12月6日、日本の消費者の購買行動におけるモバイルの役割を調査した「モバイルショッパーリサーチ」を発表した。
「モバイルショッパーリサーチ」はスマートフォン、タブレット端末などのモバイルデバイスにおけるユーザーの購買行動について、グーグルが発表した調査レポートである。「スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを、ショッピングでどのように利用しているか」という設問では、「商品やサービスに関する情報を日常的にスマートフォンで調べる人」が67%、情報収集だけでなく、スマートフォンで商品を購入する「モバイルショッパー(グーグル定義)」が33%という結果だった。
「普段スマートフォンなどの各デバイスでどんな商材を検索しているか」という設問(複数回答)には、デスクトップでの検索と比べ、レストラン(64%)、映画館の検索(49%)など、「地域に関連が強い情報の探索用途」で多く使われていることが分かった。また、男女別の集計では、この傾向は女性の方が男性よりも強いことがうかがえた(レストラン70%、映画館57%)。
「モバイルデバイスを使ったショッピングの検討期間」に関して、購入検討期間の長さや検討開始タイミングは、商品やサービスのカテゴリーによって大きく変わるという結果が出た。旅行予約は購入の2〜3カ月前なのに対し、アパレルの購入は2〜3日前、レストラン検索は店舗利用の1時間〜数分前が活発になっている。
「最近のショッピングで、どのような情報源を利用、接触、発見したか」という設問については、「検索エンジンを使って検索した」(58%)、「ブランド/メーカーサイトで情報収集した」(54%)、「オンラインで製品を比較検討した」(53%)などの答えが多かった。店頭に来訪する前に、インターネットで能動的に商品の情報を探索するフェーズ(ZMOT※)において、情報の接触、利用が最も活発だった。
「スマートフォンでショッピングしない理由」については、「商品の詳細情報が見づらい」(44%)、文字の入力がしづらい(33%)、価格やオプションの比較がしづらい(25%)などUIやUXに関する不満が寄せられた。
調査期間は2012年7月〜9月。主な調査方法はグループインタビューやオンラインでのアンケート。詳しい調査手法やレポートはこちら。
※ZMOT(Google が提唱する消費行動モデル。消費者の購入決定プロセスにおいて、購入意向を喚起させる「刺激(Stimulus)」と、実際の「購入(Purchase = First Moment of Truth)」の間に起こる、商品やサービスに関する事前のさまざまな情報探索のフェーズ)
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