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なぜコンビニは人気のない「エッグタルト」を売り続けるのか:仕事をしたら“お客の顔”が見えてきた(2)(4/5 ページ)
ローソンでスイーツの販売データを見せてもらった。それによると「エッグタルト」はあまり売れていないのに、店頭に並び続けている。人気のない商品は消えていくはずなのに、なぜ「エッグタルト」を売り続けるのか。
隠れた定番商品
土肥:エッグタルトのほかにも、隠れた定番商品はありますか?
倉持:下の図を見ていただけますか? これは菓子パンをどのような人たちが購入しているのかを示したものです(関東にあるお店に限定して、調査期間は10月31日から11月6日まで)。
男女年代別にしているので、どんな人たちが購入しているかは、パッと見て分かりますよね。男女ともに30代前半から40代前半が多い。この人たちはどんな商品を買っているのかなあと思って、ちょっと調べてみました。その結果、一番売れていたのは「濃厚たまごのJFトースト」。
一方で「こしあんブラン」という商品があるのですが、これは順位でいえば54位。下から数えたほうが早いのですが、30代後半から売れ行きがグッと伸びています。この商品は小麦ふすま(ブラン)を使用していて低カロリーなので、お腹周りが気になりだした人たちが購入していることが分かりました。そして、またまた登場しますが、リピート率が高い。
土肥:エッグタルトと同じですね。あまり売れていないけど、リピート率は高い。ということで、こしあんブランも店頭に並んでいると。
倉持:残念ながらこの商品は期間限定なので、現在は販売していません。
土肥:あら……。
倉持:ですが、データからは「復活させたほうがいい」ということが読み取れますね。
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