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なぜ発売初日で分かるの? ヒット商品を見分けることができる理由仕事をしたら“お客の顔”が見えてきた(1)(2/5 ページ)

「ローソンでは発売初日の数字を見ただけで、その商品がヒットするかどうかが分かるらしいよ」――。ある人から聞いた話だが、本当にそんなことができるのだろうか。膨大なデータを分析する担当者に、話を聞いてきた。

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土肥:でも、それってPOSデータでも分かることですよね。例えば「30代男性は○○という商品を買った」という情報が記録され、そのデータをもとに受発注ができる。

倉持:おっしゃるとおりです。私がさきほど申し上げた程度のことであれば、POSデータでもだいたい分かります。POSデータというのは店員がレジのボタンを押さなければいけません。「この男性は、たぶん40代だろう」と目で判断して。ですがボタンの数は限られていて、上限は「50歳以上」となっています。最近は高齢者の方もたくさんご購入いただいているので「50歳以上」で分類してしまうと、その数がどんどん増えていってしまう。そうなればデータとして使いにくくなってしまうんですね。

 しかしPontaカードであれば男女・年代別で見ることができるので、細かい情報を分析することができます。そしてラザーニャ ボロネーゼは、20〜30代の女性がランチタイムに購入されていることが分かりました。

土肥:ほー。

倉持:またこの商品を買われた方は、他に何を買っているのかも分かります。データをみると、カルボナーラとからあげクンを買っている方が多いですね。

土肥:Pontaカードが普及することで、POSデータでは分からなかったことが見えてきたわけですね。ただ、ひとつ疑問が。パスタを購入されている方の属性などが分かったからといって、なぜ大ヒットにつながったのでしょうか? 関係性がよく分かりません。

倉持:Pontaカードのデータを読み解く上で、最も重要なことは「リピート率」なんです。

土肥:リピート率?

倉持:リピート率とは、1人のお客さまが繰り返しその商品を購入してくれる割合を指します。

 例えば、ドイさんが○月○日に幕の内弁当を赤坂○丁目店で購入したとします。ドイさんのデータを分析したところ、同じお弁当を繰り返し買っていることが分かりました。従来のPOSデータだと「幕の内弁当が10個売れた」という合計数は分かりますが、ドイさんが繰り返し買っていることは分かりませんでした。


Pontaカードのデータを読み解く上で、重要なのは「リピート率」

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