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NFC、AR、音声認識など新技術を活用したプロモーション事例7選マーケティングに生かせる最新テクノロジー

オンラインでのマーケティング施策からリアルなアクションを喚起するO2O(Online to Offline)。NFCやジオフェンシングなどO2Oを実現する7種類の最新技術をまとめた。

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ソーシャルメディアマーケティングラボ(Social Media Marketing Lab.)

 こんにちは、SMMLabの藤田です。O2Oはこれまで、「オンライン上での流入アクセスを、リアル店舗への誘導に活用する」という意味合いで語られることが多かったのですが、常時携帯デバイスであるスマートフォンの普及により、オンライン上の情報収集から実際のアクションまでの時間が大幅に短縮され、オンラインとオフラインを行き来するようなO2O2Oといった動線を辿るユーザーも多くなってきました。また、O2Oに限らず、ユーザー行動の変化を加速させる、新しい可能性を持った新技術が続々と登場しています。今日は、スマートフォンをキーアイテムに、ネットとリアルを新しい形でつなぐ新技術を活用した、国内のプロモーション事例を7つご紹介します。

Bluetooth(R) Low Energy規格(BLE規格)無線通信

商品陳列用フックとディスプレイを連携させた次世代販売促進システム「Dラボフック」

商品陳列用フックとディスプレイを連携させた次世代販売促進システム「Dラボフック」

 大広、チームラボ、ユカイ工学の3社が合同で開発した「Dラボフック」は、商品の陳列棚に設置された商品陳列用フックとディスプレイを連携させた販売促進システムです。什器から商品を手に取るとセンサーが作動し、ショップ内に設置したディスプレイにその用品に関連した付加情報(デザインコンセプト、機能、素材、コーディネート例)などが表示され、購入の後押しをするほか、商品が手に取られた時間帯や頻度などのマーケティングデータの収集も可能です(現在設置中)。第1弾の展開として8月21日から1カ月間、女性向けソックスやインナーを扱う「チュチュアンナ」の渋谷スペイン坂店に設置されています。

NFC(近距離無線通信)技術

リアルでの体験を手軽にFacebook上で共有できる「リアルいいね!」

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 「リアルいいね!」は、Facebookなどのアカウント情報を登録したICタグを、NFC(近距離無線通信)技術を使ったリーダーで読み取ることで、ソーシャルメディア上に情報を配信する仕組みです。2012年2月に実施された化粧品会社レブロンの80周年記念イベントでは、8日間の開催期間中、約685回のタッチ数(いいね! 数)で、なんと約22万7000人以上に拡散されたそうです。目的に応じてユーザーインターフェイスや配信情報を工夫することで、イベントなどへの集客のほか、店頭の商品に「リアルいいね!」をした顧客にクーポンを配信したり、リコメンド商品の情報を配信してECサイトへ誘導するなど、リアルとネットの間で、情報や行動が行き来するような流れを作り出すことができます。

加速度センサー

スマホを振るだけでコンテンツが取得できる「grabee」(グラビー)

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 サービスに対応した店舗/駅のポスターの前やイベント会場などで、専用アプリを起動し、スマートフォンを「振る」ことで、クーポン/楽曲/ゲーム/スタンプラリーなど、様々なコンテンツを取得することができます。複雑な手順を経ずに「振る」という簡単な動作をコンテンツ取得のきっかけとすることにより、外出先からネット情報をよりスムーズに入手することが可能です。

 企業は、専用アプリを起動中のスマートフォンユーザーに向けて、「日時」「場所」「ユーザーの性/年齢などの属性」などを指定してさまざまなコンテンツタイプの情報を配信することができ、実施した施策の効果も検証できます。

AR(Augmented Reality=拡張現実)

スマートフォン画面の中から飛び出すリーボック史上最小のセールスマン「Mr.ハンソック」

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 リーボックジャパンは、AR(拡張現実)技術を活用したプロモーションを全国の販売店舗で開始。スマートフォンでアプリをダウンロードして起動させ、全国の販売店舗に設置されたAR専用マーカーにカメラをかざすと、オリジナルキャラクター「Mr.ハンソック」が画面上に現れ、ユーモアたっぷりに商品の魅力やテクノロジーの秘密を紹介します。

Perfumeの新曲に合わせてキャラクターがキラキラ踊りだす「氷結AR 缶」

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 期間限定デザイン缶に印刷されたARマーカーに、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンをかざすと、氷結AR缶の周りにPerfumeの3人が現れて「Hurly Burly」に合わせて踊る映像を見られます。スマートフォンで見た映像はSNSへ投稿することもでき、リアルな購買からソーシャルメディアへの情報拡散を促す連動型プロモーションとなっています。

ジオフェンシング

入店を自動的に関知し、ポイントを付与する「スマポ」

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 「スマポ」は超音波による来店検知技術を活用し、ダウンロードしたユーザーがスマポ加盟企業の店舗に入ると自動的にポイントが得られたり、何らかのインセンティブが得られたりするスマートフォンアプリです。訪問回数に応じて無駄なくインセンティブ費用をかけることができるほか、ユーザー属性に応じたターゲティングができることから、その人に合ったコンテンツの表示やサービスの提供が可能になっています。2011年9月に東京都内の「ビックカメラ」と「大丸」で導入され、マルイ、ユナイテッドアローズなど関東を中心にサービス展開が進んでいますが、付与されるポイントが共通のため、企業間/店舗間送客による新規来店に効果が現れているそうです。

音声認識技術(フィンガープリントマッチング技術)

音声認識技術をつかったCMコンテンツ連動型スマートフォンアプリ「コカ・コーラ ゼロ Wild Health Challenge」

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 「コカ・コーラ ゼロ Wild Health Challenge」(iPhone/Android対応)は、音声認識技術(フィンガープリントマッチング技術)を活用した“CMコンテンツ連動型スマートフォンアプリ”です。CMが放送されたタイミングで、アプリを起動したスマートフォンを画面に近付けて音声を認識させると、「コカ・コーラ ゼロ」オリジナルのゲームに参加することができます。TVCMとスマートフォンをつなぐアイディアとして、今後O2Oへの応用も予想される他、音声だけでなく画像認識技術の活用も楽しみです。また、同様の仕組みをデジタルサイネージに活用したらどうか……様々な可能性を感じさせてくれる企画ではないでしょうか?

 いかがでしたか? スマートフォンと新しい技術によって、ネットとリアルがシームレスに連携することで、企業のプロモーションにはますます新たな可能性が広がっています。

 特に近距離無線通信NFC (Near Field Communication) は、大型のリーダーが不要で、チップが低コストなため、柔軟性が高く、決済システムだけでなく、新しい発想の使われ方が期待されています。噂されている次期iPhoneへの搭載が実現すると、日本でも一気に普及が進むと思われますが、NFCタグでありとあらゆるものがつながるようになると、人々のライフスタイルがさらに大きく変化することでしょう。消費活動や経済構造が劇的に変わることで、「広告」や「マーケティング」も新たな局面を迎えるかもしれません。新技術を知ることで、来るべき「変化」の時代に備えるヒントを考えてみてはいかがでしょうか?

※この記事はソーシャルメディアマーケティングラボの「NFC、AR、音声認識など新技術を活用したプロモーション事例7選」の原稿を一部修正して転載しています。


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