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(前編)リアル店舗がないメーカーはO2Oにどう挑む?――サッポロビールの顧客育成戦略【連載】O2Oマーケティングに挑む

サッポロビールがO2O施策を開始したのは2年前。その頃からWebプロモーションの役割は、「商品のブランド認知拡大ためのツール」から「売り上げ増に直結するソリューション」へと進化した。同社のO2Oマーケティング戦略をデジタルマーケティング室 石原友樹氏に聞く。

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サッポロビール 営業本部 企画推進部 デジタルマーケティング室 シニアマネージャー 石原友樹氏

小川 サッポロビールでは、いつ頃からO2Oを意識されていたのでしょうか?

石原 自社のWebサイトを運営するにあたり、商品のブランド認知だけではなく、実売り上げに貢献しなければならないという課題がありました。その中で、O2Oを意識し始めました。2年程前です。

 Webサイトをメディアとしてどう強化していくかということを検討した際に、やはり、購買行動をともなうユーザーにできるだけ多くリーチできるようにしたいと考えました。そして、デジタル施策によって、飲食店への来店促進を図ったり、スーパー、コンビニといった家庭向け流通市場でのプロモーションを行ったりすることが結果的にO2Oにつながっていきました。

小川 ブランド認知よりも、販促や集客につながる施策へのシフトがO2Oへの1つの分岐点になっている印象ですね。そもそも御社がデジタルマーケティングを始められたのはいつ頃なのでしょうか。

石原 Webサイトの運営を開始したのは1995年頃です。2001年にサッポロネット会員を募り、メールマガジンを配信し始めました。その後、2003年からは商品についているシールをはがきに貼って抽選に応募してもらう、いわゆるクローズドキャンペーンの応募データと、メールマガジンの会員データを結びつける仕組みを作り始めたのです。2010年からさらに分析/ターゲティングするツールも導入しました。

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