連載
ロレアル→Amazon→J&J 敏腕マーケターに聞く「AI時代に重要となる2つの力」:新連載:私がマーケターになるまで(3/3 ページ)
日本ロレアル、アマゾン ジャパン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ゴディバ ジャパンなどを渡り歩いてきたトレジャーデータCMOの宮野淳子さんにインタビュー。これまでのキャリアとともに、外資企業と日本企業、B2CとB2Bでマーケターに求められるスキルについて話を聞いた。
マーケターに求められる3つの力
最後に、マーケターに求められるスキルや資質はどういったものがあるのか聞いた。宮野さんは「市場を分析し、ユーザーニーズを明確化したうえで戦略を立て、結果を出し切る力」だと話す。「市場背景とユーザーニーズというのをきちんと把握した上で戦略を立てる。そして最後結果に出す。この一連の流れをやり切る力が重要です」
今後、AIの広がりにより、マーケターが重視すべきスキルは変化するのではないかと、宮野さんは続ける。
「施策の実行の部分は、今後AIに任せられるポイントです。これまで半年かかっていたプランニングをAIで瞬時に完了したり、クリエイティブをAIで作ったり。しかし、戦略という“頭脳”の部分と、お客さまとの関係構築はAIにはできません。デジタル化やAI活用が進む一方、私はリアルな体験の重要性が高まると感じています」
今回は、トレジャーデータの宮野淳子CMOに話を聞いた。AI活用がさらに広がる今後、マーケターには市場の可能性を見いだす鋭い洞察力が求められそうだ。
2024年に宮野さんがCMOに就任したトレジャーデータの今後のマーケティング戦略にも注視したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
色んな外資マーケターに聞いてみた 実際「フレーム」なんて使えない、「思考力」を鍛えた方がいい理由
“勝ち手法”だった「インフルエンサーマーケ」 急激に失速した2つの要因
D2Cの“勝ち手法”だった「インフルエンサーマーケティング」が急激に失速した。「D2C」を取り巻く市場は厳しい中、企業は従来の「インフルエンサーマーケティング」の認識をアップデートする必要がある。
「それ効果あるの?」と言わせない! 三田製麺マーケターの“社内を納得させる”施策効果の可視化術
「SNSのフォロワー数は増えているのに、売り上げへの貢献が見えない」「オンライン施策と店舗集客の関係性が分からない」――。多くの広報・マーケティング担当者が、一度は直撃したことがある課題だろう。そんな中、つけ麺チェーン「三田製麺所」を運営するエムピーキッチンホールディングスは、SNSやWebを活用した認知拡大から、コアファンの育成、そして売り上げ貢献までを可視化する独自のロジックを確立した。
20代で「モンスト」開発部長に スピード出世を遂げたMIXIエースの「マネジメント論」
MIXIを代表するゲーム事業『モンスターストライク』は2023年に10周年を迎えた。10年たった今でもその人気ぶりは衰えず、世界累計利用者数が6000万人を超える。そんなモンストを支える開発組織には、29歳という若さで部長に就任したエース社員がいるらしい。
Geminiを業務で使いこなす! Google Cloudが指南する「プロンプト入力」4つのポイントは?
GoogleのAI「Gemini」を業務で使いこなすには──? Google Cloudの担当者がレクチャーした。
