OutbrainがTeads買収を完了、新生Teadsとして広告プラットフォームを統合へ:オープンインターネット広告の2大勢力が統合
新会社はブランド広告とパフォーマンス広告の両方を最適化し、広告主により良い成果を提供することを目指すとしている。
2025年2月3日(米国時間)、OutbrainがTeadsの買収を完了し、両社は合併した。新会社の名称はTeadsとなり、Outbrain CEOのデイヴィット・コストマン氏が新会社のCEOを務め、旧Teadsの共同CEOであるジェレミー・アルディティ氏とバートランド・ケサーダ氏はそれぞれ新会社の共同社長、米国およびグローバル最高事業責任者に就任する。
この合併により、日本を含むグローバルの広告主に対して、より包括的で効果的な広告ソリューションが提供されることになる。単一のプラットフォームで認知向上から購買促進までの一貫したキャンペーン運用が可能になる点が大きなメリットとなるだろう
OutbrainとTeadsのこれまでとこれから
Outbrainは、世界で8000以上のメディアネットワークを通じて、AIと機械学習を活用したコンテンツディスカバリープラットフォームを運営してきた。旧Teadsは、インリード型広告を配信するグローバルな広告プラットフォームを提供し、世界中の優良パブリッシャーと提携してブランドセーフな環境で高品質な動画広告やディスプレイ広告を配信。AIを活用したターゲティングやクッキーレスソリューションにより、広告主の成果最適化を実現してきた。月間のグローバルリーチは20億人。日本国内においては300を超えるプレミアムメディアとパートナーシップを組み、月間約120億インプレッション規模のネットワークを構築している。
新生Teadsは、年間広告費約17億ドル、22億人の消費者にリーチ可能な大規模プラットフォームとなる。その特徴は以下の通りだ。
- 広範なリーチ
- オープンインターネットオーディエンスの96%にリーチ
- 1万以上のメディア環境に直接アクセス
- CTVを含む多様な広告インベントリへのアクセス
- 成果の高いクリエイティブ
- データドリブンで美しいクリエイティブ
- マーケティングファネル全体をカバーする広告体験
- AIを活用した予測技術
- 18年以上かけて培われた独自の予測エンジン
- AIと機械学習により毎分40億の信号を処理
- 50個のライブAIモデル
- 拡張可能なオムニチャネルグラフ
- コンテクストとオーディエンスターゲティング機能をCTV環境に拡張する独自のツール「Teads Omnichannel Graph」をOutbrainのエンゲージメント、関心、コンバージョンデータによってさらに拡張
- さまざまなスクリーンにわたる視聴者を理解するのに役立つ広範なデータシグナル
- 1分間に13万件の記事をスキャン
- 毎月50万本のCTV番組がデータで強化される
- 毎分10億のエンゲージメントとコンテキストシグナルを処理
今回の合併は、ブランディングに強みを持つTeadsとパフォーマンス広告に強いOutbrainの強みを結集し、オープンインターネットのためのオムニチャネルプラットフォームを創出することを目指している。美しいクリエイティブ、厳選された高品質な広告枠、そして卓越したパフォーマンスが融合し、マーケティングの全過程を通じて優れた成果を提供する。
旧サービスの統合は順次進められるが、購入のプロセスや価格体系などに当面大きな変更はなく、既存クライアントは従来通りサービスを利用できる。
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