新成人が考える「人生100年時代」の大人像とは?:博報堂「100年生活者研究所」調査
人生100年時代を迎え、若者たちの価値観や人生設計が大きく変化している。博報堂のシンクタンクが実施した最新の調査で分かった、新成人層の視点から見える人生100年時代の姿とは?
博報堂のシンクタンク「100年生活者研究所」は、18歳から80代の男女800人を対象に「新成人にとっての人生100年時代の幸せ」をテーマに意識調査を実施した。1月の第2月曜日に定められている成人の日を前に、生活者が「大人」をどのように捉えているかを調べた。
新成人は100年人生をどう捉えているのか?
大人になったと自覚した年齢を聞いたところ、最多は「20代」(72.1%)だった。以下、10代(18.1%)、30代(7.6%)と続いた。2022年の改正民法施行前は成人年齢が20歳だったため、多くの人は自身の体験として20代以降で大人と実感しているようだ。
次に、民法改正により成人年齢が18歳に引き下げられたことを踏まえ、18歳を大人だと思うかを聞いたところ、「大人だと思う(そう思う、ややそう思うの合計)」は56%だった。18〜20歳の新成人層(n=105)の回答に至っては72.9%だった。成人年齢が法的に18歳に引き下げられたことで、成人年齢に対する意識も変化していることがうかがえる。
新成人層は人生100年時代を好意的に受け止めていることが示唆された。2024年3月に100年生活者研究所が実施した定点調査では、100歳まで生きたいと考えている人が3割程度だったが、今回、同じ質問をしたところ、全体は大きく変化せず31.4%にとどまったのに対し、新成人層で100歳まで生きたい人は51%と半数を超えた。
人生100年時代の大人とはどのような人を指すのか。全15項目から当てはまるものを選択してもらい、回答者を「100歳まで生きたい人」「新成人層」「調査対象者全体」に分けて比較した。その結果、100歳まで生きたい人と新成人層は全ての回答項目で全体の割合を上回り、人生100年時代の大人像についてのイメージ量が多く、より明確にイメージできることが分かった。
新成人層の回答割合が調査対象者全体よりも高かった上位5つを比較したところ、「いろんなことに挑戦し続けられる人」「長い人生で楽しみを見つけ続けられる人」は特に差が大きかった。
これらの結果から、新成人層は人生100年時代を前向きに捉え、生涯にわたる挑戦と成長を重視していることが浮き彫りになった。
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