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Xの利用者数は過去最高? 減少中? X自身のデータで検証してみると……Social Media Today

Xは、2024年の利用者数が過去最高を記録したとアピールしている。これは本当だろうか。もちろん、Xの利用状況に関して正確なデータを持つ唯一のソースはX自身ではある。だけど……。

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 結局のところ、米大統領選挙後にXの利用は増えているのか、それとも減っているのか。

 というのも、Xの言うことは報道と大きく食い違っているからだ。サードパーティーの見解によると、Xは毎週数百万人のユーザーを失っており、一方でThreadsやBlueskyのような代替プラットフォームが勢いを増している。

 しかし、X自身――Xの利用状況に関する正確なデータを持つ唯一のソース――は、過去最高の利用者数を報告し続けている。最新の更新では、Xが採用する「アクティブユーザー秒数」という独自の指標が2024年に過去最高を記録したと発表された。

Xが自慢げに語る成果を、X自身のデータで検証してみると……

 Xによると、1日の「合計アクティブユーザー秒数」は前年比10%増加し、動画の再生数もアプリ内で急増しているという。

 では、どちらが真実なのか。Xはデータを誇張しているのか、それともXの全データにアクセスできない第三者の分析が間違っているのだろうか。

 まず、Xのデータを見てみよう。1日当たりの合計アクティブユーザー秒数は3640億秒であり、1日当たりのデイリーアクティブユーザー数2億5000万人で割ると、1人当たり1日24分の利用となる。

 これは確かに多いが、X自身が2024年3月に「1人当たり1日30分利用している」と主張していた数値には届かない。

 だから、これが“記録”になるとは思えない。

 また、3月時点では「1日当たり累積80億分のアクティブユーザー時間」を記録していたと発表されている。これを秒に換算すると、4170億秒に相当する。

 つまり、Xは年初にはもっと使われていた可能性があり、その後利用が減少して3640億秒に落ち着いと考えられる。いずれにせよ、これらのデータを見る限り、Xは以前よりも利用が減少していると考えられる。

 また、1人当たり1日24分という数値は、数年前に旧Twitterユーザーが1日当たり38分を費やしていたとされる利用時間(外部リンク/英語)を下回っている。Twitterが「アクティブ分数」として算出した際は、1分ごとにカウントがリセットされていたため、1秒でも新しい分に入ると1分とされていた点を考慮しても、今回の数値が「過去最高」と言えるかは疑わしい。

 しかし、「アクティブユーザー秒数」をX自身が主要指標として記録し始めてからの「前年比」で考えれば、あるいは「過去最高」なのかもしれないが、上記の数字を見ると、それが正確であるかどうかはやはり疑わしい。

 X自身のデータを見ても、利用は全体的に減少傾向にあるのだが、Xはそれを勝利とみなしている。

 Xは定期的に誤解を招きかねないデータや都合の良い指標だけを公表するのは、Xの常套手段とも言える。しかし、Xの利用が以前より減少しているとしても、プラットフォームの終焉を喧伝する多くの報道が示唆する以上に、X依が然として多くのアクティビティーを見ていることは注目に値する。

 また、米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したことで、Xが再び活気づく可能性もある。右派寄りの方向転換が当初の予想ほど悪影響を与えなかったと考える人が増えれば、Xの影響力が再評価されるかもしれない。

 米国有権者の半数がトランプ氏を支持したことを受け、多くのブランドは「Xに戻るべきか」と検討するだろう。結果として、Xが再び受け入れられ、有力なプラットフォームとしての地位を取り戻す可能性もある。

 だが、Xは本当に過去最高の利用を記録しているのだろうか。

 率直に言えば、そうではないだろう。X自身のデータを見ても、その信頼性には疑問が残る。また、数百万人がXを離れているとの報告もあり、これはXの発表内容(外部リンク/英語)とも部分的には一致する。

 それでも、Xの利用は予想ほど急激には減少していない可能性もある。

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