世界のブランド価値ランキング 「フェラーリ」が成長率トップの一方で「テスラ」は……:Best Global Brands 2024
Interbrandが毎年発表する世界のブランド価値評価ランキング「Best Global Brands」の2024年版の結果を紹介する。
ブランドコンサルティング企業Interbrandの日本法人であるインターブランドジャパンは2024年10月10日、世界のブランド価値評価ランキング「Best Global Brands 2024」を発表した。グローバルな事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランク付けし、上位100ブランドを公表している。
レポートの発表は今回が25回目。トップ100にランクインしたブランド価値総額は3兆4261億ドル。前年比約5%増で2年連続の一桁成長にとどまった。Appleが12年連続でランキング首位の座に就いた。
明暗分かれる自動車ブランド
最も成長したブランドは62位のFerrariだった。Ferrariの成長率は21%。業種別で最も多くの14ブランドがランクインしている自動車業界では、この他86位のKiaが成長率15%、6位のToyotaが成長率13%、30位のHyundaiも同じく成長率13%、59位のNissanが成長率10%で、大きくブランド価値を伸長させた。
一方、12位のTeslaは成長率マイナス9%、8位のMercedes Benzは成長率マイナス4%、56位のFordはマイナス3%で、明暗が分かれた。グローバルで業界に大きな構造変化が起きている中で、アジア・アフリカなどの新興市場への対応力・展開力など、日韓のブランドの強みが現れた結果となった。Toyotaは2023年に続き6位で、21年連続で自動車ブランドの最高位を占めた。
今回初めてランクインしたブランドはNvidia(36位)、Pandora(91位)、Range Rover(96位)、Jordan(99位)など。Jordanはパーソナリティーブランドとして初のランクインとなった。Uber(78位)とLG(97位)は再ランクインとなった。
Best Global Brandの価値評価基準
- 主要基盤地域(Home Region)以外での売上高比率が30%以上であること
- 北米・欧州・アジア地域で相応のプレゼンスがあり、新興国も幅広くカバーしていること
- ブランドの財務的評価を実施するために必要な各種財務情報が公表されていること
- 資本コストを織り込んだエコノミック・プロフィットが長期的にポジティブであること
- 主要基盤地域のみならず、世界の主要な国々で、一般に広く認知されていること
- ブランドが顧客の購買行動に影響を与えていること
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