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電通グループがRobloxと組んで次世代コンテンツクリエイターを支援 その背景は?「House of Creators」プロジェクトを開始

電通グループがゲームプラットフォーム「Roblox」を活用した次世代クリエイター支援プロジェクト「House of Creators」を開始する。

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 電通グループは、世界中のオンラインソーシャルプラットフォームで創作コンテンツをシェアする次世代クリエイターを支援する「House of Creators」プロジェクトを開始する。その第一弾として、世界で数百万の次世代クリエイターから成るグローバルコミュニティーを有する没入型ソーシャルプラットフォーム「Roblox」の開発・運営を手掛けるRoblox社をプロジェクトパートナーに選定した。

クリエイターの発掘からビジネス拡大まで4つのプログラムで支援


電通グループグローバルCEO五十嵐博氏(左)とRoblox社共同創業者兼CEOのデイビッド・バシュッキ氏

 Z世代以下のデジタルネイティブのユーザーに人気のRobloxは、最新四半期報告では前年比31%増となる8億9350万ドルの収益を計上し、デイリーアクティブユーザー数は前年同期比21%増の7950万人に達した。電通グループは2023年6月、Roblox社の優先パートナープログラム(Roblox Partner Program)に創設メンバーとして参加し、Roblox社とパートナーシップ契約を締結している。同プログラムは世界のブランド企業にRobloxでのベストプラクティスのガイドを提供してブランドが自律的にRobloxで広告を展開する環境作りをするためのものだ。

 「House of Creators」では、Roblox社のサポートの下で、以下の4つのプログラムを提供する。

  1. クリエイターアクセラレーション:有望なクリエイターの発掘とコンテンツ開発費支援、クリエイティブ・ビジネスメンタリング
  2. IPインテグレーション:既存IPとクリエイターのマッチングやクリエイティブコンテストの実施
  3. パートナーシップ&アクセラレーション:既存ゲームへの出資および有望なクリエイター同士やブランドとのマッチングの実施
  4. IPエクスパンション:クリエイターを起点とし、コンテンツフォーマットを拡張したコンテンツビジネスのN次展開支援

 テクノロジーの加速度的進化により、オンラインゲームやメタバースなどにおいては。シェアされるゲーム・動画などのコンテンツ制作や流通の民主化が加速化している。大きな資本を持った企業だけでなく、優れたアイデアを持つ個人がそれらを担うことが可能になっているのだ。また、生活者の価値観や好みが細分化・多様化している現代社会において、ユーザーの熱狂(強いエンゲージメント)を獲得するコンテンツの発掘がマーケティングの課題になっている。

 「House of Creators」では、今後ユーザーの熱狂の源泉となるコンテンツを生み出す個人クリエイターを経済的に支援し、メンターシップを提供する。

 IPインテグレーションとIPエクスパンションプログラムにおける第一弾の取り組みとして、講談社と連携してRobloxクリエイターの自薦によるオリジナルワールドの育成支援コンテストへの公募を実施する。受賞したクリエイターのコンテンツは、講談社のクリエイターズラボの編集者による伴走や当社が有する知見を通じて、IPとしてオフプラットフォームへの二次展開を企画し、世界中に公開される予定だ。

 クリエイターアクセラレーションプログラムにおける企画としては、Roblox上で特に活躍するクリエイター向けに、アクセラレーション企画をスタートする(2024年内は約30人を対象)。この企画では、有望なクリエイターに資金支援とメンターシップの提供を行いながらゲームデザインスキルの高度化を支援する。

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