1125人の生活者に聞いた「メールマガジンに求めるもの」――WOW WORLD調査:今日のリサーチ
全国の13〜80歳代の男女1125人から得た回答をもとに、生活者がメールマガジンに求める情報や購読理由、解約理由などをまとめました。
顧客コミュニケーションシステム「WEBCAS」を提供するWOW WORLDは、生活者1125人に聞いた「メールマガジンに求めるもの」に関する調査結果を公開しました。調査では、全国の13〜80歳代の男女を対象に、「企業が発信するメールマガジンに求める情報」「購読理由」「解約理由」などを聞いています。有効回答数は1125件です。
メールマガジンに登録するきっかけで最も多かったのは「会員登録するタイミングで」が49%と最多。次いで「商品を購入したタイミングで」が47%でした。会員登録時や商品購入時に、企業がメールマガジンのオプトイン(配信許可)を取っていることが伺えます。「割引クーポンがもらえるから」も40%と第3位で、企業が実施する魅力的なキャンペーンやプロモーションを求めてメールマガジンに登録する人も多くいることが分かりました。
購入率アップにつながるのは、どんなメルマガ?
同じ質問への回答を年齢別に見ると、70歳以上は他の世代に比べて「商品を購入したタイミングで」を選択した人が多い傾向にあります。会員登録をするタイミングでメールマガジンを登録する人は、世代によらず多い傾向にありました。
生活者が1日に受信するメールマガジンの数は「3〜5通程度」が24%と最多で、次いで「1〜2通程度」(18%)、「21通以上」(17%)が多い結果になりました。5通以下のグループと6通以上のグループがそれぞれ約40%で同程度となるなど、受信件数にばらつきがあることが分かりました。
メールマガジンは多くの生活者にとって「身近なもの」と言えそうです。一方で生活者はメールマガジンに何を期待しているのでしょうか。「あなたがプライベートで受信するメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを受信する理由)」を聞いたところ、76%の人が「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」と回答しました。
年齢別で見ると、30代、50代では「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」という回答が他の年齢層と比べて多い傾向にありました。年齢層が高くなるにつれて「生活に役立つ情報」を選ぶ人が増えていることから、商品やクーポンの紹介にとどまらず、生活の質を向上させるためのコンテンツを求めていると考えられます。
「メールマガジンを読みたくなるポイント」を聞くと、最も多い回答は「件名(タイトル)や内容が興味深い」で64%。それに「メルマガの冒頭に興味のある情報が掲載されている」(33%)、「メールマガジンの送信者や企業自体に関心がある」(29%)が続きました。メールの件名や内容を各読者の興味やニーズに合わせることが、開封率向上に有効と言えそうです。
マーケティングツールとしてのメールマガジンの有効性はどうでしょうか。「あなたはこれまでにメールマガジン経由で商品・サービスを購入、申し込みしたことはありますか」という質問には51%に当たる574人が「はい」と回答しています。その人たちに購入や申し込みをした理由を聞いたところ、63%が「ちょうど気になっていた商品の案内があったから」、59%が「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」を選択しており、4ポイントの差ではあるものの「お得な情報」よりも「自分にとって興味関心のある情報」の方が購入のきっかけにつながるという結果になりました。
「送られてくるメールマガジンを読まないことがある」と回答した人は全体の76%に当たる851人でした。その人たちに読まないときの行動を尋ねたところ、「未読のまま、削除する」が61%と最多でした。ただし、「開封するが、中身を読まない」が17%、「中身を読まず、メールソフトの機能で開封済みにする」が4%のように、「開封しているが読まれていない」ケースが21%あることが分かりました。読まない理由を聞くと、「件名に興味がない」(75%)、「忙しい」(37%)、「同一企業からの配信頻度が高い」(30%)といった理由が上位に入りました。
メールマガジンを解約したことがある人は全体の63%に達しています。解約したことのある704人を対象に理由を尋ねたところ、65%が「内容が面白くない」、64%の人が「配信頻度が多い」を選択していました。
さらに、約半数の回答者が「登録しているメールマガジンが勝手に迷惑メールフォルダに入っていた」という経験をしていたことが分かりました。メールが迷惑メールフォルダに振り分けられたことで、メールマガジンを見逃した経験がある回答者が少なくないことが分かります。
読まれるメールマガジンを届けるためには、迷惑メールとみなされないための技術的な対策(SPFやDKIMなどのドメイン認証技術の活用)、メール配信頻度の見直しやエラーアドレスのクリーニング、そしてもちろんユーザーにとって価値のあるコンテンツ作成と、総合的な対策が必要です。
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