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タコベルはなぜ「早期退職者コミュニティー」をマーケティング戦略に取り入れるのかMarketing Dive

Taco Bell(タコベル)の「The Cantinas」は顧客に向け、高齢者が楽しめるようなアクティビティーを提供する。これは以前に同社が期間限定で設けた独自のホテルを思い出させるものだ。

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Marketing Dive

 Taco Bellは2024年8月17日から18日までの2日間、米カリフォルニア州サンディエゴで「アーリーリタイア(早期退職)コミュニティー」と位置付けられる体験型イベント「The Cantinas」を開催する。

 同イベントにはロイヤルティープログラムである「Taco Bell Rewards」のメンバーのみが参加可能で、週末会員権や一日券を通じて高齢者に人気のアクティビティを楽しめる。Taco Bellは同イベントを通じて異なる年齢層の熱心なファンを引きつけ、結び付ける体験の提供を目指している。

ブランドを軸にユーザー同士が世代の垣根を越えて交流できる場を提供


大手ファストフードチェーンTaco Bellの「The Cantinas」はショッピングや食事、ゴルフなど、高齢者に人気の明るく開放的な活動を提供する特別な体験型イベントだ。これらの活動を通じて、高齢者が充実した時間を過ごせるようにしている(画像はTaco Bellのプレスリリースより)

 The Cantinasは、Taco Bellのファンに退職後のような豊かで活動的な週末を提供することを目指している。The CantinasはTaco Bellのライフスタイルブランドとしての評判を高めるものである。アーリーリタイアというテーマには、引退後の余暇を楽しむかのような体験をしてもらいたいという意図が込められている。米国に実在する大規模な退職者コミュニティー「The Villages」からもインスピレーションを得ている。

 Taco Bellの米国最高マーケティング責任者(CMO)であるテイラー・モンゴメリー氏は、「定年退職を迎えると待ち望んでいた生活が手に入るという誤解がある。望む人生を送るために55歳まで待つ必要はない」と強調した。「The Cantinasは、年齢に関係なく全ての世代が集い、好きなように、“Living Mas”(「思い切り生きよう」を意味するTaco Bellのスローガン)が実現できる場所だ」

 The Cantinasはショッピングや食事、ゴルフ、エアロビクス、ピックルボールなどのアクティビティーを提供する。会員権はTaco Bellアプリ内のリンクを通じてTaco Bell Rewards会員限定で購入可能。週末会員権は宿泊込みで150ドル、一日券は50ドルだ。

 The Cantinasは、2019年にTaco Bellが一時的に運営したホテル「The Bell」を思い出させる。当時、The Bellは予約開始から2分で完売となった。その後のパンデミックによりすぐに時代遅れとなってしまったものの、この年の最高のキャンペーンの一つとされた。

 Taco Bellは最近、ノスタルジーを基にしたキャンペーンを展開し、セレブとのコラボや新進気鋭のミュージシャンをサポートするなど、ライフスタイルブランドとしての地位を維持している。2024年初めには、新製品やパートナーシップを発表する技術開発者向けカンファレンス「Live Mas Live」を開催した。バリューメニューの強化にも力を入れている。Taco Bellは、2024年第1四半期の既存店売上高が2%増加したと報告している。

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