調査リポート
「値上げ」は消費者の購買行動をどう変えた? 11兆円規模の実データで読み解く:今日のリサーチ
2023年上半期と比較して2024年上半期の消費者の購買行動はどのように変化したのでしょうか。
カタリナマーケティングジャパンは、リテールメディアネットワーク「カタリナネットワーク」内で集積した実購買データ(ID-POS)を基に「2024年上半期版 消費者購買行動変化レポート」を発表しました。
データは年間売り上げ11兆円の規模で、これは日本のスーパーマーケット(SM)および総合スーパー(GMS)の年間売上高の6割に相当します。カタリナネットワーク内で買い物をした消費者の2024年上半期の総購入金額は前年比101.0%でした。
平均購入単価と一人当たり購入数量の変化から分かること
平均購入単価は前年比9.3円増で103.9%に上昇しています。総購入金額も平均購入単価も2023年上半期よりわずかながらも増加となったわけてすが、これらは必ずしも消費の見通しの明るさを示唆するものではありません。着目すべきは1人当たりの購入数量で、こちらは前年比97.2%となりました。
買い物1回当たりの購入金額は前年比73.2円増加して102.8%、1回当たり購入数量(買い物かごに入れる数)は前年比0.1個減少で99.0%となりましたが、1商品当たりの平均購入単価は前年比9.3円増加しており103.9%。1回当たりの購入金額増加が単価の上昇、すなわち値上げによるものであることが分かります。
2024年の購買状況をカテゴリー別で見ると、全46カテゴリーのうち43カテゴリー(93.5%)で前年を割っており、特定のカテゴリーというより全体的に減少しています。以下の表は、その中でも購入者数(ID数)の対前年比の減少が大きいカテゴリーのトップ20です。
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