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WPPとIBMが生成AIを活用したB2Bマーケティング領域で連携watsonxの機能をWPP Openに統合

IBMのビジネス向けAIおよびデータプラットフォームである「watsonx」の機能を「WPP Open」に統合する。

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 WPPはIBMと共同で、ビジネス向けAIおよびデータプラットフォーム「IBM watsonx」を活用した新しいB2Bソリューション「WPP Open for B2B」の提供を開始すると発表した。WPP Open for B2Bは、WPPのインテリジェントマーケティングオペレーティングシステム「WPP Open」の一部となり、B2Bマーケターが購買プロセス全体において顧客や見込み客を特定し、エンゲージする方法を刷新できる。

 WPP Openは、WPPが数十年にわたりクライアント企業にサービスを提供した経験を基に、あらゆるクライアント、パートナー、テクノロジーベンダーと統合して最適化・自動化されたマーケティング機能を構築できるよう設計されている。


新ソリューションは2024年6月にフランス・カンヌで開催された「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」で発表された(画像提供:WPPジャパン)

B2Bマーケティングの複雑な課題を解決

 B2Bマーケティングにおける購入グループは複数のステークホルダーで構成され、長い販売期間にわたって一貫したメッセージを届けることが難しい場合がある。そのため、従来は購入グループを購買に導くために、チャネルに合わせてメッセージを適切に調整する方法を理解することが困難だった。

 WPPとIBMは、watsonxを活用して以下のようなプラットフォーム向け機能を構築する。

  • B2Bクライアントのターゲット購入グループをより正確に特定できるWPPのAIモデル「Buying Group Brain」:IBM watsonx.aiで構築され、IBM watsonx.dataを通じてクライアントや第三者からの信頼できるデータに基づいて学習。長期的なインフルエンサーキャンペーンの期間中、チャネルを横断してパーソナライズされた一貫性のある体験を提供する方法についても情報を提供することができる。
  • マーケティングやシステムの連携と最適化:Buying Group Brainからのインサイトを活用し、購入グループのエンゲージメントとオポチュニティー進行を最適化する。購入グループが一貫性のある適切なメッセージを体験できるよう、チャネルミックスやコンテンツのおすすめを提供。また、マーケティング担当者が購入グループのマーケティング活動の効果を追跡し、オンデマンドでのメッセージングやインフルエンサーのターゲティングを調整することもできる。
  • CMOのコマンドセンター:AIアシスタントがデータとインサイトを提供し、基盤となるシステムを接続することで、シニアマーケターがシナリオを計画・モデル化し、結果を予測し、よりデータに基づいた意思決定を行い、推奨されるアクションを実行できるようにする。

 これらの機能は「IBM watsonx.governance」のツールキットによってサポートされており、クライアントはAIモデルのパフォーマンスを管理し、透明性をもって追跡することができる。

 WPP Open for B2Bの主要なコンサルティングパートナーはIBM Consultingで、IBM Garageという共創を通じたエンゲージメントモデルを使用し、プラットフォームのカスタマイズと運用、マーケティングワークフローへの統合、従業員のスキル構築とプラットフォーム採用の支援を行う。

購入グループの理解を深めるためにWPP、IBM、LinkedInが協業

 今回、WPPとIBMはLinkedInと戦略的に協業し、ブランドが購買グループをよりよく理解し、より効果的にマーケティングを行い、ターゲットとなる購買層にリーチできるよう支援する。

 IBMはすでに自社のマーケティングコミュニケーション組織内でWPP Open for B2Bの導入を開始している。LinkedInのオーディエンスデータを安全かつ倫理的に活用するこのソリューションは日本でも展開可能で、LinkedInの国内でのプレゼンスが高まるにつれて、その有効性も高まると見られる。

 今回の協業に関する各社のコメントは以下の通りだ。

私たちのクライアントは、適切なタイミングや適切なチャネルで、適切なメッセージを、適切な人々に届けたいと考えています。しかし、現在市場にあるほとんどのソリューションは消費者マーケティング向けに設計されており、単一の購買時点における、たった一人の意思決定者のみをターゲットにしています。WPP Open for B2Bと、IBMおよびLinkedInとのコラボレーションは、WPPとIBMのテクノロジーと専門知識を最大限に活用し、B2Bマーケティング領域における非常に複雑な課題の解決を支援します」(WPP チーフテクノロジーオフィサー ステファン・プレトリウス氏)

B2Bマーケターは、購入グループに対して、真にパーソナライズされ、関連性、一貫性のあるエクスペリエンスをスケール感のある規模で提供することに長年注力してきました。WPPとLinkedInとの協業は、信頼できるデータに基づいた、リアルタイムで実行可能なインサイトを提供します。B2Bマーケティング投資以上の成果を生み出すために、強力で信頼できる新しいAIソリューションを提供、活用できることへの期待が高まっています」(IBM マーケティング&コミュニケーションズ担当シニアバイスプレジデント ジョナサン・アダシェク氏)

B2Bでは、顧客は6〜10人のステークホルダーにリーチする必要があり、購入グループ全体の関係構築と「集団的信頼感」が成功の鍵を握っています。購入グループに関する私たちの知識が、B2B向けのWPP Open にどのような情報を提供し、クライアントがより効果的な広告キャンペーンを提供するのにどのように役立つかを、WPPやIBM共に見定めていくことを楽しみにしています(LinkedIn バイス・プレジデント ペンリー・プライス氏)

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