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調査リポート

矢野経済研究所「2024年版 デジタルコンテンツ市場動向調査」を実施今日のリサーチ

矢野経済研究所は、国内のデジタルコンテンツ市場を調査し、市場概況や主要企業動向を明らかにしました。

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 矢野経済研究所は、国内のデジタルコンテンツ(SNS、電子書籍、動画配信、音楽配信、映画・テレビ、インターネット広告、ゲーム、情報配信サービス、NFT)市場を調査し、市場概況と主要企業動向を明らかにする目的で調査を実施しました。

ゲーム市場ではクラウドゲームの取り組みが本格化

 電子書籍市場においては、定額課金モデルもしくは都度課金モデルにおいて、さらなる「課金」につながるよう、無料で過去作品やおすすめの作品を配信するビジネスモデルが一般化しています。サブスクリプションモデルは特に発刊頻度が高い雑誌で進んでおり、複数の雑誌を掲載するWebサイトやアプリも多数展開されています。紙媒体から電子書籍へのシフトは今後も進み、市場規模は拡大していくと考えられます。

 動画配信市場は、サブスクリプションサービスへの需要が高まる一方、広告収入ベースの無料視聴型動画配信サービスも定着し、マルチチャネル(複数媒体)展開が一般化しています。コンテンツ拡充のために各サービスはオリジナル作品の制作に力を注いでおり、視聴デバイスの種類の拡充や入退会の容易性、分かりやすい料金体系など、ユーザビリティー向上も進んでいます。

 音楽配信市場は、主にサブスクリプションモデルの配信サービスが浸透しています。コロナ禍でコンサート活動ができなかったアーティスト達が音楽配信に注力したことも追い風となりました。

 インターネット広告市場は、新型コロナウイルスの5類移行に伴う消費活動全体の活性化を受け、引き続き高水準を維持しています。Web動画広告制作の需要は底堅く、中でも動画サイトやアプリなどのコンテンツ内に表示される動画広告は好調に推移しています。

 ゲーム市場は、2020年の5G(第5世代移動通信システム)開始以降、特にクラウドゲームの取り組みが本格化しています。クラウドゲームとは、クラウド上のゲームデータを利用し、さまざまなデバイスからゲームをプレイできるサービスです。今後の市場拡大要因としては、2030年をめどに導入される予定の6G(第6世代移動通信システム)への切り替えが挙げられます。

 現状、ゲーム初心者やゲーム習慣が定着していないカジュアルユーザーによる利用では、ゲームの通信環境への不満があると途中離脱の可能性が高く、課金頻度も少ないため同市場の成長は難しいと考えられます。しかし、今後6Gに切り替わることでクラウドゲームのデータ送受信がより早くなり、幅広いユーザーの利用が進むと期待されます。

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