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オワコンFacebookが若年層の間で再び支持を拡大しているって本当?Social Media Today

Facebookが「The Future of Facebook(Facebookの未来)」と題した文書を公開。若者との関係を再構築あるいは強化するために今後重要になるポイントについて語った。

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Social Media Today

 Facebookはもはや魅力がなく、10代の若者は代わりにInstagramやTikTok、Snapchatを好むようになっている。そのため、今さらMetaがFacebookに注力するというのは、いささか奇妙に思える。

次の20年を考えるとき、私たちは2つの大きなことに集中している。若者向けの次世代ソーシャルメディアを構築することと、AIによって可能になる新しい製品機能の活用だ。

 Facebookが若者向け? 本気で言っているのだろうか?

若いユーザーを取り戻すための必死アピールでデートアプリ化も

 上記の声明はFacebookが2024年5月31日(米国時間)に公開した「The Future of Facebook(Facebookの未来)」と題した文書(外部リンク/英語)から引用されたもので、若者との関係を再構築あるいは強化するために今後重要になるポイントを示している。

 Facebookは以下のように指摘する。

Facebookは依然として全ての人のためのものだが、次世代のソーシャルメディア消費者向けに構築するために、若年層を念頭に置いて大きな変更を加えた。なお、米国とカナダにおける若年層の利用が5四半期にわたって健全な伸びを示しており、4000万人以上がデイリーアクティブユーザーとなっている。この数字は過去3年間で最高となっている。

 これは興味深いことだ。というのも、調査会社のPew Researchが2023年に実施した調査(外部リンク/英語)によると、Facebookは若年層の間で選ばれるソーシャルアプリとしての支持を大きく下げているからだ。


米国の13〜17歳のユーザーが使っているアプリまたはWebサイト(出典:Pew Research「Teens, Social Media and Technology 2023」)

 Pew Researchは次のように述べている。

かつてFacebookは米国の若者向けソーシャルメディアとして独占的な地位を占めていたが、同サイトを利用する十代の若者の割合は、2014〜2015年の71%から現在は33%に低下している。

 従って、Facebookが最近になっていくらか人気を取り戻したとはいえ、見ての通り他のアプリにはまだ大きく後れを取っている。現時点での評価や利用習慣を見る限り、どうすればその差を埋められるのか見当もつかない。それでもFacebook自身は、以下の手段を通じて若者の関心を取り戻していると言い張る。

  • マーケットプレイス:Facebookによると、若者はマーケットプレイスでお買い得な家具を見つけることができ、これが(家を出るなどの)重要なライフスタイルの変化に役立つという
  • リール:Facebookによると、リールは興味を探求する手段として支持を得ている
  • Facebookグループ:Facebookグループは長い間重要なつながりの役割を果たしてきたが、Facebookによると、今の若いユーザーはグループを利用して地域コミュニティーとつながっている

 前出の「The Future of Facebook」にはもう一つ、おそらくあなたが予想もしていなかったであろう事実が記されている。

Facebookデートのデイリーアクティブユーザーは着実かつ強力な増加を続けており、米国とカナダの若者で前年比プラス20%増加している。

 Facebookデートは2019年にローンチされて以来あまり話題になってこなかったが、今でもデートのマッチングサービスを提供しており、米国での関心は高まっている。

 つまり、メインコンテンツであるフィードがかつてほどの魅力を持っていないとしても、Facebookが若いユーザーを引きつけることのできる手段は他にもあるということだ。ただし、これらは主に実用的な使い方にすぎない。ここで興味を持つべきは、これらの若者がアプリにどれだけの時間を費やしているのかということだ。彼らはこれらの要素をチェックした後、TikTokに移ってクリップをスクロールしているのではないかと考えた方が説得力がありそうだ。

 ちなみに、Facebookは米国とカナダで計4000万人の若者が毎日アプリにアクセスしていると主張している。Snapchatは同地域で1億人のデイリーアクティブユーザーを抱えているが、これも若年層が中心であろうし、TikTokは米国で1億7000万人のアクティブユーザーがいると主張している。

 つまり、Facebookでより多くの若者がより多くの時間を費やすようにする上では、またしても苦しい戦いが待っていそうだということだ。だが、Facebookの親会社であるMetaにとって、メタバース体験の普及に若者の関心が必要であることは自明だ。

 実際、メタバースの主要な焦点は、若いユーザーの習慣にある。子どもたちはすでにMinecraftやFortnite、Robloxなどのゲームの世界でますます多くの社交時間を過ごしている。本質的に、これらはメタバースのテンプレートとなるものだ。というのも、子どもたちは既にアバターやデジタルキャラクターを介して対話し、私たちのつながり方のパラダイムを変えているからだ。Metaはこのトレンドを将来のVR体験に対する関心の指標として使用しているため、次のステージを推進するためには若いユーザーに合わせた開発が必要なのだ。

 こうした理由から、若いユーザーに焦点を当てるという発表は理にかなっている。しかし、実際により多くの若いユーザーが再びFacebookに興味を持つよう仕向けることは可能なのだろうか。

 彼らを魅了するため、Facebookは以下の3つの重要な要素に重点を置いていると述べている。

  • リールとフィードのランキングを改善して関連性を向上させる
  • ビデオ視聴体験を刷新し、クリップをプライベートに共有する機能を追加する
  • クリエイターの収益化の機会を向上させる

 これらのどれが最も効果的であるかは分からない。しかしFacebookは、長らく依存してきたソーシャルグラフを超えて、若い人々がより広範な興味とつながるためのツールを根本から構築しようとしていると述べている。

 本当のところ、特に目新しいことは何もないのにこんな声明を発表するのはおかしなことだ。それでも、Facebookは何とかして、若者にここで過ごすことがクールだと再び思ってもらいたがっている。

 なぜなら「クールである」というのは、人々にそう言うことで実現するものだからだ。

 いずれにせよ、Facebookは若者に焦点を当てたいと考えている。もし彼らが新機能を追加する理由を知りたいなら、この文脈で考えてみるとよいだろう。

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