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PayPalが広告事業に参入 大規模ファーストパーティーデータ保有企業が狙うリテールメディアの後追いMarketing Dive

拡大するメディアネットワーク市場に新たに加わるこのサービスは、Uber Advertisingを10億ドルのビジネスに成長させたマーク・グレザー氏が主導する。

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 PayPalが新たな広告プラットフォームの計画を発表した。この事業を率いるため、同社はマーク・グレザー氏をシニアバイスプレジデント兼PayPal Adsのジェネラルマネージャーに任命した。コンシューマービジネス部門のシニアバイスプレジデントとジェネラルマネージャーにはジョン・アンダーソン氏が任命された。

4億人分のトランザクションデータを広告に活用


米カリフォルニア州サンノゼにあるPayPal本社のスナップショット(出典:iStock.com/bennymarty)

 PayPalは、約4億人のアクティブユーザーが生成するトランザクションデータに依拠する新しい広告プラットフォームの計画で広告ビジネスに参入する。同社はこの新たなプラットフォームが消費者にとってのディスカバリーエンジンとして機能する一方で、小売業者の売り上げ向上を支援すると宣伝している。

 PayPalエグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー(コンシューマービジネスおよびグローバルマーケティングコミュニケーション担当)のディエゴ・スコッティ―氏は、プレスリリース(外部リンク/英語)の中で「コマースと広告は深く結びついており、PayPalが構築するる広告プラットフォームは、大小のEC事業者にとって必須のマーケティングチャネルになると信じている」と語っている。

 新サービスの中核となるのが、同社が2024年1月に発表した高度なオファープラットフォームだ。このプラットフォームは、AIを使って数千億ドル規模のトランザクションデータを分析し、消費者のインサイトを生成して、よりパーソナライズされたお得情報を提示する。従来のインプレッション数やクリック数ではなく成果に応じて課金されるため、PayPalは乱立するメディアネットワークの中で魅力的な広告パートナーとなり得る。

 グレザー氏は、広告ビジネス担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めたUberからPayPalに移籍した。同氏は、Uberの広告事業を10億ドル規模に成長させ、世界中の50万以上の広告主にサービスを提供するのに貢献した。以前は、Amazonの広告ビジネスの製品戦略を主導し、広告プラットフォームのSizmekやWPPのプログラマティック広告ユニットのXaxisでも幹部だった。

 最近まで金融サービス会社Plaidに勤務していたアンダーソン氏は、PayPalと傘下のVenmoの製品戦略を含むPayPalの消費者向け事業を担当することになる。。同氏は以前にMetaで10年の間、さまざまな役職を担った。

 広告事業を立ち上げることで、PayPalは金融プレーヤーのChase Bankや旅行サービスのExpediaなどと肩を並べることになった。これらの企業は自社が保有するファーストパーティーデータを活用し、さまざまなチャネルで広告を販売するという、小売業界の成功モデルを模倣したメディアネットワークの立ち上げを試みている。

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