中堅・中小企業における生成AIの日常利用の割合は?――リブ・コンサルティング調査:今日のリサーチ
中堅・中小企業における生成AIの利用状況、導入に当たってのハードル、生成AIで解決したい経営課題などについて調査した結果です。
中堅・ベンチャー向けの総合経営コンサルティング業務を手掛けるリブ・コンサルティングは、「生成AIに関する実態調査アンケート」の結果をまとめた調査レポートを発表しました。調査は正社員数30〜300人の企業の課長職以上を対象に実施し、303人から回答を得ています。
同レポートによると、所属する部門や会社において生成AIを「頻繁に(ほぼ毎日)利用」していると回答したのは1.3%。「たまに(週数回程度)利用」が18.5%で、合わせて19.8%が「日常利用」していました。一方で、「全く利用していない」という回答は78.2%に達しています。
既に生成AIを利用している企業の3割超がマーケティング部門で利用
中小企業において日常的に生成AIを利用している割合は2割未満ですが、利用者の大半は肯定的に捉えています。既に生成AIを活用している層のうち「自分の業務に大きなプラスの影響を与える」と回答した人は11.7%、「自分の業務にプラスの影響を与える」と回答した人は80%で、合わせて91.7%が、生成AIが自分自身の業務にプラスの影響を与えると答えました。
既に生成AIを活用している層は、どのような業務で利用しているのでしょうか。最も多かったのは「営業関連領域」で38.3%、それに「経営計画/事業企画関連領域」(36.7%)、「経営管理関連領域」(35.0%)、「マーケティング関連領域」(33.3%)が続きました。
生成AI導入のハードルについても尋ねています。既に生成AIを利用している層とそうでない層を合わせた全体で見ると最も多かった回答は、「(生成AIを)必要と認識しておらず導入検討を行っていない」(40.9%)。次いで「使用方法のノウハウが不足している」(38.6%)、「推進できる人材がいない」(28.4%)といった回答が多くなりました。生成AIを利用することのプラスの影響や必要性、生成AIと業務との関係性を認識できていないことが導入の大きなハードルとなっているようです。
既に生成AIを利用している層に同じ質問をすると、最も多い回答は「使用方法のノウハウが不足している」(60.0%)でした。
生成AIで解決したい経営課題については、回答者全体でも生成AI利用層でも「業務効率化/仕組み化」がトップでした。「経営の可視化/データ化」を課題に挙げた人は全体では15.2%でしたが、生成AI利用層では38.3%と、23.1ポイントの差が出ています。
百聞は一見に如かず。まずは実際に生成AIに触れ、手を動かしてみることで、自社に合った使い方が自ずと分かってくるのかもしれません。
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