AIがパッケージデザインを数秒で評価するシステム インテージグループ会社がアジア3カ国で提供開始:中国、インドネシア、タイで提供
パッケージデザイン開発のスピードアップとコストダウン、効率化と高度化を実現。調査結果をAIに学習させることで、各国の市場に即した消費者評価の予測が可能になる。
インテージホールディングス傘下のインテージ・チャイナ、インテージ・インドネシア、インテージ・タイは2024年5月21日、消費者によるパッケージデザインの評価をAIで予測する「CrepoパッケージデザインAI」の現地での販売を開始した(中国では6月1日から)。
消費者がデザインをどのように評価するかをAIが予測
CrepoパッケージデザインAIは、デザイン案(画像データ)を専用Webサイトにアップロードするだけで、消費者がデザインをどのように評価するかをAIが瞬時に予測する。デザインの改良ごとに評価にかけることが可能であるため、開発のスピードアップとコストダウンが期待できる。
サービスの特徴は以下の通りだ。
- 好意度予測、ヒートマップ、「おいしそう」「かわいい」など19種類のイメージワード、好意度のばらつきの4項目の評価が可能
- 飲料、菓子、食品、調味料、日用品など中国・インドネシア版は26カテゴリー、タイ版は24カテゴリーが対象
- 性別、年代別、性年代別の評価が可能で、ターゲット層にささるパッケージ開発を実現
- 日本国内で利用する場合、料金は1画像当たり1万5000円、1カ国1カ月使い放題50万〜70万円(契約月数で変動)。各国での販売価格は異なる
CrepoパッケージデザインAIの開発を手掛けたのはリサーチとデザインを専門とするプラグで、日本国内では同社が販売している。
デザインの評価に際しては消費者調査の結果を学習データに使い、東京大学と共同研究したAIシステムで予測する。日本国内では、従来の消費者調査よりも短時間・低コストで結果が得られることで、普及・活用が進んでいる。
パッケージデザインに対する消費者の評価は各国で大きく異なるため、今回のアジア展開に当たってはインテージ・チャイナ、インテージ・インドネシア、インテージ・タイの3社は現地で消費者調査を実施。その結果をAIに学習させ、各国の市場に即した消費者評価を予測できるようにした。また、リサーチ会社としてアジアで有数の知見を有するインテージグループが海外で展開するサービスとCrepoパッケージデザインAIを組み合わせて利用することもできる。
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