アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供:Web版とモバイル版を横断して利用可能に
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプリの一般提供を開始した。
アドビは2024年4月18日(米国時間)、AndroidとiOS向け「Adobe Express」モバイルアプリ新バージョンの一般提供を開始したと発表した。これによりユーザーは生成AI「Adobe Firefly」の機能を、Web版とモバイル版アプリを横断して利用できる。
マーケターなど非クリエイティブプロフェッショナルの情報発信を支援
Adobe Expressは「Adobe Creative Cloud」の基本的な機能を利用できるツール。写真、デザイン、ビデオ製品に生成AI機能をオールインワンのコンテンツエディターとして集約しており、誰もがWebとモバイル両方で高品質のコンテンツを制作できるようになる。
例えばマーケターであれば新製品を発表するための説明動画を作成したり、複数のSNS向けにブランドに沿ったソーシャルキャンペーンをデザインしたりすることができる。
Adobe Fireflyの生成AI機能を搭載していることで、簡単なテキストでプロンプト入力するだけで、魅力的な画像やデザインを瞬時に生成したり、人物やオブジェクトを挿入、削除、置換したり、ポップな見出しを作成することができる。また、複雑な処理をワンクリックで自動化できる。具体的には以下のような機能を持つ。
- 動画編集:テンプレートをベースに動画クリップ、画像、音楽を組み合わせることが可能。アニメーションを追加し、リアルタイムに高精度で編集もカスタマイズも可能なキャプション(日本語を含む100以上の言語に対応)を瞬時に生成することもできる。ビデオタイムライン、レイヤータイミング、4Kビデオ機能のサポートにより、SNSファーストの動画をどこからでも簡単に作成できる。
- 「テキストから画像生成」:Adobe Fireflyの生成AI機能を使って新しい画像を瞬時に生成できるので、プロジェクトの新しい素材をすばやく作成できる。
- 「生成塗りつぶし」:簡単なテキスト入力で人物やオブジェクトなどを挿入、削除、置き換えができる。
- 「テキスト効果」:生成AIを使ってテキストに装飾やスタイルを追加することで、注目を集める見出し、コピー、メッセージを作成できる。
- 「テキストからテンプレート生成」 :SNS投稿、チラシ、ポスターなど、さまざまなアウトプットのために、シンプルなプロンプトで編集可能なテンプレートを生成できる。アドビのフォントコレクション、「Adobe Stock」の画像、生成された画像、またはユーザー自身の画像を活用できる。
- コンテンツとテンプレートの拡充:数十万点以上の魅力的な動画テンプレートや複数ページテンプレート 、2万8000以上のAdobe Fonts、何十万ものAdobe Stock動画、ミュージックトラック、デザインアセットにアクセスできる。
- クイックアクション:画像や動画の編集、サイズ変更、背景の削除、QRコードの生成、動画のトリミングなどといった便利な機能をワンクリックで利用できる。
- 投稿予約:TikTok、Instagram、Facebook、PinterestなどのSNSへの投稿をすばやく簡単に計画、プレビュー、スケジュール設定できる。
Adobe Expressモバイル版アプリはAdobe Creative Cloudアプリを補完する補助ツールでもあり、追加のデバイス上で動作することにより、Adobe Creative Cloudユーザーは外出先でもコンテンツを作成、編集、およびコラボレーションすることができる。Adobe PhotoshopやAdobe IllustratorのクリエイティブアセットにAdobe Expressから直接アクセスし、編集や作業を行うことができ、アプリやワークフロー間で常に同期するリンクファイルとして埋め込むこともできる。
料金プランは月額1180円のプレミアムプランの他、基本的な機能のみを搭載した無料プランもある。Adobe Creative Cloudの加入者は、Adobe Expressの全てのプレミアム機能をデスクトップ、Web、モバイルで利用できる。
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