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SVOD(定額制動画配信)の利用実態 アカウント共有は動画配信サービス利用者の半数以上今日のリサーチ

調査定額制動画配信サービス(SVOD)事業者が利用者拡大のために打ち出している「アカウント共有の取り締まり」や「広告付きプラン」は、どの程度のユーザーに受け入れられるのでしょうか。GEM Partnersの調査結果を紹介します。

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 エンターテインメント業界向けのマーケティングサービスを提供するGEM Partnersは、映像コンテンツの利用実態に関する分析レポート「動画配信/放送/ビデオソフト市場 ユーザー分析レポート」の2023年11月調査版を発行しました。

 同レポートでは、定額制動画配信サービス(SVOD)の利用率の伸び幅が2020年以降毎年半減していることを背景に、配信事業者が利用者拡大の一手として打ち出している「アカウント共有の取り締まり」や「広告付きプラン」についてユーザーの利用実態・意向についてまとめています。

広告付きプランの利用状況は?

 SVODの利用者(契約主体であるかは問わない)に「アカウントの共有状況」を調査したところ、半数を超える56.9%がアカウントを共有していることが分かりました。共有対象の内訳をみると「家族のみと共有」が41.7%、「家族と家族以外の両方と共有」が4.6%、「家族以外のみと共有」が6.2%、「誰と共有している/されているか不明」が4.4%でした。多くのサービスでは、家族以外の第三者とのアカウント共有を禁じていますが、調査では全体の10.8%が家族以外とアカウントを共有している実態が明らかになりました。


SVOD利用者におけるアカウントの共有状況(出典:GEM Partners、以下同)

 今回の調査では、自分が認知しているいずれかのSVODサービスにおいて、広告付きプランが導入された場合の利用意向についても聞いています。広告付きプランが導入された場合、「現在利用しているプランから切り替えたい/新規で利用したい」が11.1%、「内容によっては検討したい」が25.3%となり、広告付きプランに前向きな意向を示したユーザーは4割弱でした。「内容によらず利用しない」と否定的な意向を示したユーザーは34.3%でした。


SVODで広告付きプランが導入された場合の利用意向

 広告付きSVODは完全に広告収入でまかなわれるモデル(AVOD)と比べて広告の出現頻度も低く、広告がストレスになる可能性も低いと考えられます。多様なプランがユーザー層を拡大する余地は十分にありそうです。

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