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「ダークパターン」被害、回答者の4割が経験今日のリサーチ

企業にとって都合の良い行動を取らせるために消費者をだます「ダークパターン」と呼ばれるWebデザインの実態について、デザイン会社のコンセントが調査しました。

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 デザイン会社のコンセントは、ECサイトやアプリでの購入経験者799人を対象に、「ダークパターンレポート2023」を発表しました。

 「ネットで買い物をしていたら、割引価格が適用されるには定期購入が必要など重要なことが小さな文字で書かれている広告を見た」「定期購入なのに1回だけの購入であるかのように表示されている」「『はい』と『あとで回答する』のように、拒否する選択肢がないポップアップが何度も表示される」といった経験はないでしょうか。これらは典型的な「ダークパターン」です。


代表的なダークパターン(出典:コンセント、以下同)

ネットショップやサービス事業者に改善を求める声が7割以上に

 ダークパターンとは要するに、消費者をだますWebサイトやアプリのユーザーインタフェースのこと。コンセントは、OECD(経済協力開発機構)が興行している「DARK COMMERCIAL PATTERNS. OECD DIGITAL ECONOMY PAPERS, No.336」を基に、ダークパターンを「消費者の自主性や意思決定や選択を覆したり損なわせたりする選択アーキテクチャを、主にオンラインユーザーインタフェースに用いる商法」と定義しています。今回の調査では、OECDによる代表的な7種類のダークパターンの事象とイラストを例示して、それぞれについて見たことやひっかかったことがあるか聞きました。


ダークパターンを見たことがあるか

 例示した7つのダークパターンのいずれか1つでも見たことがあると回答した人は68.8%に上りました。ひっかかったことがある人は46.1%。「意図していなかった商品の選択」「小さな文字をよく読まずに商品を購入」「繰り返し表示されるポップアップにしかたなく『はい』を選択」といった経験があると回答しています。ひっかかったことがないと回答した人の中にはダークパターンであることに気づいていない人が一定数いると考えられるため、実際にはもっと多くの人がダークパターンの被害にあっている可能性もあります。


ダークパターンにひっかかったことがあるか

 回答者にダークパターンの概要について説明した後に、ダークパターンという言葉を聞いたことがあるか、理解していたかを質問しました。すると、「具体的に理解している」は16.6%にとどまりましたが、「聞いたことはあるが、具体的なことは理解していない」(28.2%)と合わせ、ダークパターンという言葉を聞いたことがある人は44.8%と半数近くに達しています。昨今、ダークパターンに関連した海外での摘発事例などが日本国内でも報道されたり、消費者庁をはじめとした行政機関が取り締まりを強化したりしていることから、ダークパターンという言葉を耳にする機会が増えていることがうかがえます。


ダークパターンに関する理解度

 ダークパターンにだまされないために必要なことを聞くと、「自分たち利用者がだまされないために気をつけること」が76.3%で第1位、次いで「国が取り締まりを強化する法律を整備すること」が71.8%、「ネットショッピング等を運営・提供する企業側が、ダークパターンを使わないように取り組むこと」が71.0%と続きました。


ダークパターンにだまされないためにはどんなことが必要だとおもいますか

 ネットショップの運営者やサービス事業者には倫理的な姿勢が強く求められていることが、あらためて浮き彫りになったと言えそうです。

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