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「推し活」「ファッション」「家電」 フリマアプリが変える消費動向の実態――メルカリ総合研究所調査今日のリサーチ

フリマサービスは消費へのハードルを下げ、買い替え・購入を促進していることが分かりました。

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 メルカリが外部有識者と共にフリマアプリの可能性について研究するメルカリ総合研究所は、全国の18〜57歳の男女600人を対象に、「リユース人気カテゴリーにおける消費動向調査」を実施しました。

 2023年8月に経済産業省が公表した「電子商取引に関する市場調査」の結果によると、中古品売買を行うリユース市場(EC、実店舗含む)の規模は2025年に3兆5000億円に達すると予測されています。今回の調査では、リユース市場の拡大とともに利用が広がるフリマサービスが人々の消費行動にどのような影響を与えているのか、その中でも拡大傾向にある、「推し活(エンタメ・ホビーの中でも近年伸長する推し活カテゴリーをピックアップ)」、「ファッション」「家電」のカテゴリーにおいてフリマサービスの利用が人々の消費行動とどのような関係性にあるのか、どのように消費行動を変えているのか聞いています。 

“推し変”のタイミングでグッズをフリマで譲渡

 各カテゴリーにおけるフリマサービスでの取引経験を全調査対象に聞いたところ、推し活においては50.9%の人が、ファッションにおいては33.5%の人が、家電においては40.6%の人が「経験あり」と回答しました。一方、過去にフリマサービスを利用したことがある層に絞って同じ質問をしたところ、推し活においては67.1%が、ファッションにおいては約62.6%が、家電においては76.5%が、取引を行ったことがあると回答しました。それぞれ約1.3倍、約1.8倍、約1.8倍であり、この3カテゴリーがフリマサービスの主要な利用例となっていることが分かりました。


「推し活」「ファッション」「家電」のカテゴリーにおけるフリマサービスの利用経験(出典:メルカリ総合研究所、以下同)

 フリマサービスで売れることで買い替え・購入をしやすくなったと感じるか聞くと、推し活で55.2%、ファッションで34.5%、家電でも32.5%と、各カテゴリーでフリマサービスが一定の層の買い替え・購入意欲を促進していることが分かりました。また、実際にフリマサービスで売却したことがある人の5〜6割は、それぞれのカテゴリーにおいて買い替え・購入頻度が増加したと回答。意欲だけでなく消費行動の促進に結びついているという結果になりました。


フリマサービスで売れることで、買い替え・購入をしやすくなったと感じるか

 推し活においては、推し変あるいは推し以外のグッズを他の人に譲るなどの際にフリマサービスを利用し、「フリマサービスで保有グッズが売れることで、他の推し活グッズを買いやすくなっている」という人が半数以上(55.2&)。推し活グッズをフリマサービスで売ったことがある人の理由として最も多かったのが「譲りたい」(44.0%)という意向でもあったことから、フリマサービスを介して他人の推し活をサポートし合う消費行動が見られました。

 ファッションにおいては、全体の35%が、フリマサービスがあることでファッションアイテムの買い替えがしやすくなっていると回答。ファッションアイテムの買い替えを考えるタイミングを世代別に見てみると、Z世代は衣替えの理由の筆頭である季節の変わり目以外にもメディアで見たときや新作発表、給与や収入があったときなど、買いたい時に買い替えをしている傾向が見て取れました。

 家電においては、買い替え時の処分方法として「粗大ごみで出す」(55.6%)、「家電量販店・リサイクルショップへ下取り」(45.8%)、「回収業者に引き取ってもらう」(39.2%)に次いで、「フリマ・オークションサービスで売却する」(20.6%)が挙がっており、処分手段の選択肢の一つとして利用されてきていることが分かりました。また、生活家電の買い替えは「壊れた・調子が悪くなったとき」がフリマサービス利用経験有無によらず多数となっていますが、フリマサービス利用者は、壊れたとき以外でも買い替えを検討する意向が高い結果になりました。

 それぞれのカテゴリーの傾向についてメルカリ総合研究所は「推し活循環社会」「衣替えの消候化」「買い替えサイクルの短縮化」というキーワードでまとめています。

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