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トヨタの新型SUV発売で実践された“常識外れ”のキャンペーン手法とは?Marketing Dive

トヨタが北米で新たに発売する中型SUV「Grand Highlander」(日本での発売は未定)。家族団らんという統一テーマを掲げつつ複数の代理店と連携して実現したキャンペーンの中身はどのようなものか。

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Marketing Dive

 Toyota Motor North America(北米トヨタ)は新型SUV「Grand Highlander」の発売をサポートするクリエイティブを複数の広告代理店に依頼した。「Life's Grander in the Grand Highlander」と題したこのキャンペーンには、Conill Advertising、InterTrend Communications、Burrell Communications Group、Saatchi & Saatchiの各社が参画する。

T2(Total Toyota)戦略の考え方


Toyotaの新型SUV「Grand Highlander」(出典:Toyota Motor Sales, U.S.A、以下同)

 Toyotaは、同社がこれまでで最もパワフルな中型SUVとうたうGrand Highlanderの広告キャンペーンを、テレビCMだけでなく、デジタル動画、コンテンツ、シネマ、プログラマティック、ペイドソーシャル、オーディオ、検索などさまざまなチャンネルで展開する。この取り組みのパートナーには、Bustleの「Camp Romper」、Moveable Feast、Amazon.com、Uber Eats、The Weather Channelなどの名前が挙がっている。

 今回のToyotaの取り組みには複数のエージェンシーパートナーを起用しているが、マルチカルチャーとメインストリームメッセージの両方で一貫したマーケティングを目指すTotal Toyota(T2)戦略を軸に、この車種がいかに家族の大切な時間をサポートするかというメッセージに重点を置いている。

 統一感のあるマーケティングアプローチは、ダイバーシティーとインクルージョンが業界でより大きな義務になるにつれて、ブランドがメインストリームのキャンペーンと特定の層に合わせたキャンペーンとの間のサイロを取り払おうとしている現在のトレンドを物語っている。

 Burrell Communications Groupの「HBCU Tour」では、黒人一家がGrand Highlanderでドライブしながら、息子がどの大学に進学するかを話し合い、両親ともに母校への誇りを表明する。このスポットの監督は「Black-ish」で有名なケニア・バリス氏で、今回のCMがバリス氏のCM監督としてデビュー作となった。Conill Advertisingの「Labor」は、スペイン語を話す一家が複数の家族の出迎えをしながら、出産のためにタイムリーに病院へ行くリハーサルをする様子を描いている。

 Saatchi & Saatchiの「Slamming Doors」とInterTrend Communicationsの「Yes Day」は、家族のつながりと軽快なユーモアを共通のテーマにしている。商品面では、ゆったりとした3列目を誇るGrand Highlanderの広さを強調したCMとなっている。また、カーボンニュートラルを目指すToyotaの「Beyond Zero」の一環であるハイブリッド車のバリエーションもある。


InterTrend Communicationsの「Yes Day」

 Toyotaは「Thursday Night Football」「Sunday Night Football」と注目のサッカー試合、さらに「Billboard Latin Music Awards」など、主要な番組を中心にメディアを展開している。Hulu、YouTube、Max、Sensical、Pandoraがこの取り組みのデジタルパートナーを務め、有料ソーシャルはTikTok、Meta、Snapchat、Reddit、LinkedIn、Pinterestで展開する。

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