連載
Z世代にウケるソーシャルアプリの作り方:Z世代のソーシャルアプリトレンド
世界のZ世代に支持されるアプリを作るにはどうすればいいのか。実際に開発を手掛ける立場から、ポイントを解説します。
私の会社サンゴテクノロジーズは、Z世代の利用が99%を超える次世代SNS「TapNow」を開発、運営しています。その立場上、多くのZ世代のユーザーと接する機会がありますが、彼らと会話する中でZ世代の趣味・嗜好や傾向が見えてきました。
簡略化するコミュニケーションの価値
例えば、「コミュニケーションの簡略化」が一つの例です。もともとSNSの進化は、コミュニケーションの簡略化と一緒に進んできたと考えられます。SNS黎明期はブログのように一つの投稿を長文で作成し、自分の近況を友人に共有していました。それがTwitterのつぶやきのように短文になり、さらにはInstagramのように写真だけで近況や状況を伝えるようになってきました。最近では、2023年2月にサービス終了となった「Zenly」のように位置情報を利用して自分の状況を共有するサービスも登場しました。もはや何も投稿する必要はないわけです。近況を知りたい側と伝えたい側、双方の手間を減らしてくれるという点で非常に理にかなっており、この方向での進化は今後も続いていくものと思います。
この新たな簡略化文化に対し、一定以上の世代は拒否感を覚える傾向にあるようです。「手書きじゃないと温かみがない」「短文だと伝わらない」「人の位置情報を見るなんてストーカーみたい」といった意見があるでしょう。
しかし、若い世代は違います。新しい簡略化が生み出す本当の価値を素直に受け止め、使いこなし、自分たちの世代の文化にしています。
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