Criteoが考えるサードパーティーCookie廃止後のデジタル広告:CTOに聞く
サードパーティーCookie廃止は広告プラットフォーム事業者にとって大きな転換点となる。デジタル広告の近未来を占う上で、パフォーマンス広告の雄であるCriteoの次の一手は気になるところ。CTOに話を聞いた。
インターネットにおける一般消費者の個人情報の取り扱いについて問題視する声が広がり、2016年に欧州でGDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)、2018年には米国のカリフォルニア州でCCPA(California Consumer Privacy Act:カリフォルニア州消費者プライバシー法)、そして日本でも改正個人情報保護法が制定されて2022年4月の施行を控えるなど、個人情報保護に関する法令の整備が世界的に進んでいる。
それに付随してデジタル広告の領域では、訪問先のWebページに付随する広告など、第三者のドメインが発行するサードパーティーCookieの利用の是非が問われることになった。Webブラウザを提供する事業者は次々とサードパーティーCookieの利用規制を打ち出し、2020年3月にはAppleがサードパーティーCookieを完全にブロック。Googleも追随し、2023年後半にサードパーティーCookieのサポートを廃止する見通しを発表している。
こうした動きに、広告プラットフォームを提供する各社は対応を迫られている。リターゲティングのパイオニアとして業界をけん引し、近年はフルファネルを対象に広告サービスを拡張してきたCriteoも、そのうちの1社だ。
サードパーティーCookieに代わるターゲティング手法として、Criteoは大きく分けて2つの方向性を模索している。1つが、ファーストパーティーデータを活用したIDベースのターゲティング。The Trade Deskなどと協同し、オープンソースの共通IDシステム「Unified ID」の開発にも取り組んでいる。もう1つが、パブリッシャー(メディア)のコンテンツに連動して見込み客に最適な広告を配信する「Criteoコンテクスチュアル広告」だ。Criteoはどのような考えで新しいデジタル世界の未来を切り開こうとしているのか。CTO(最高テクノロジー責任者)のディアミド・ギル氏に話を聞いた。
サードパーティーCookie廃止は既に織り込み済み
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