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スターバックスがAlexaを活用したお試しサンプリング施策に挑んだ理由:新しい顧客接点開拓
スマートスピーカーを活用したお試しサンプル配布を実施したスターバックス。その企画の背景や狙い、施策を通した気付きを聞いた。
音声操作で買い物などができるスマートスピーカーの利用が拡大している。調査会社のStrategy Analyticsによると、2020年のスマートディスプレイを含むスマートスピーカーの出荷台数は1億5000万台を突破し、過去最高を記録したという。こうした流れを受けて、スマートスピーカーを活用したマーケティングを模索する動きがある。
スターバックスのCPG製品(Consumer Packaged Goods)を扱うビジネスを担うスターバックス・トレーディングは、日本で初めて スマートスピーカーによるお試しサンプル配布キャンペーンを実施した。Amazon.com(以下、Amazon)が提供する音声アシスタント「Alexa」を通じてキャンペーンに申し込むと、毎週先着1000人、5週合計で5000人に新商品の「スターバックス ブラックコーヒーショット」のお試しサンプルを1本プレゼントするというものだ。2021年5月25日から6月28日までの5週にわたり実施したこのキャンペーンは1週間分の申し込みが最速33分で上限に達したこともある。申し込もうとしたものの間に合わなかったアクセスも含めると述べ2万6416件の申し込みがあったことになる。
国内では前例のない試みで得た気付きとはどのようなものか。この企画を担当したスターバックス・トレーディング ブランドマネージャーの川口成美氏に話を聞いた。
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