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電通の広告・マーケティングノウハウをAIで再現 「CXAI」が目指すもの広告コピー生成、効果予測、チャットbot他

電通グループ4社が、CXのためのAI構築サービスを開始した。電通のクリエイターの知見を学習したAI技術をモジュール化し、ニーズに合わせて組み合わせてWebアプリとして提供するものだ。開発の狙いについて聞いた。

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 電通、電通デジタル、電通国際情報サービス(ISID)、データアーティストの4社による新たなサービス「CXAI(シーエックスエーアイ)」は、電通グループがこれまで自社で開発してきたさまざまなAI技術をモジュール化し、企業のニーズに応じた形でセルフサーブの運用が可能なツールとして提供するものだ。

 顧客接点の多様化とともにカスタマージャーニーが複雑化している昨今、「用意すべきクリエイティブの数が増える一方だ」と嘆くマーケターは少なくない。また、データ分析によって顧客のインサイトが見えるようになればなるほど「よりワンツーワンに近いコミュニケーションを」と考えるのは、マーケターの性だ。しかし、セグメントごとにクリエイティブを作り分けるためには、相応の手間がかかる。

 さらに、TwitterやInstagramといった各種SNSに投稿するクリエイティブには、即時性も求められる。外注のデメリットである「スピード感の低下」を避けるため、インハウス化に乗り出している企業も少なくない。

 CXAIは、このようなさまざまな事情からますます必要となっているクリエイティブ制作を、誰でも手間なく膨大な量をさばけるように支援する。


マーケターの悩みをAIが解決(出典:電通、以下同)

17のモジュールから必要なものを組み合わせて自動生成ツールを構築

 電通グループは2016年からCXデザインを効率化するツールの開発に取り組んできた。2017年にはグループ横断のAIプロジェクトチーム「AI MIRAI」を結成し、これまでにAIコピーライター「AICO」、バナー広告自動生成ツール「ADVANCED CREATIVE MAKER」、流行予測ツール「TREND SENSOR」、ソーシャル広告効果予測ツール「MONALISA」、チャットbotツール「Kiku-Hana」などを発表している。

 CXAIは、電通グループ内で実際に業務ソリューションとして使用されているこれらのツールの個別機能をモジュールに分け、クライアントのニーズに応じた形で組み合わせてオリジナルのWebアプリ形式で提供する。2021年5月時点では以下の17のモジュールが使用できる。

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