Twitterのビジネス活用2021 有料フォロー、音声チャット、Z世代向け動画広告配信など:新機能「SPACES」も活用可能に(1/2 ページ)
2021年も進化し続けるTwitter。新たな広告商品と効果的なビジネス活用についてプロダクト担当者が語った。
Twitter Japanは2021年5月13日、Twitter広告に関する記者向けのラウンドテーブルをオンラインで開催した。冒頭に登場したTwitter Japan執行役員 広告事業本部長の松山歩氏の説明によると、2021年第1四半期のTwitterのmDAU(マネタイズできるデイリーアクティブユーザー数)は1億9900万。前年同期比20%増と、依然として成長率が堅調に推移している。松山氏は「非常に激変している社会情勢の中で、より早く、多くの情報を探している人々が増えていることの表れでもある」と分析する。
進化し続けるTwitter
Twitterのユーザーが増えれば開かれた場所での会話が加速する。人々の興味関心に沿ったコンテンツの流通が加速し、さまざまなコミュニティーが生まれる。そのようなTwitterらしい会話の在り方を支えるため、新たなサービスが生まれている。
Twitterは2021年1月、メールマガジン配信プラットフォームを手掛けるオランダの新興企業REVUEを買収した。これにより、Twitterを利用する作家やジャーナリストは有料購読の仕組みなどを使うことができるようになる。Twitter自身としては、購読料の一部を手数料として受け取ることで、新たな収益源を開拓できることにもなる。
2021年2月に行われた投資家向けのイベントでは、クリエイター支援のために有料フォローを実現する「SUPER FOLLOWS」を発表している。まだコンセプトの段階ではあるが、この仕組みを使ってクリエイターが自身のTwitterアカウントに課金することで、申し込んだファンはサポーターバッジを獲得したり特別なコンテンツを視聴したりできるようになる。会員限定のコミュニティーを設けることもできるという。
2021年5月4日には、新機能「SPACES」を、iOSおよびAndroid版のTwitterアプリに実装した。フォロワー数が600人以上のアカウントであればTwitter上で音声ライブチャットができる場(スペース)を自由に作成できる。スペースでは最大11人まで同時に会話が可能。リスナーの人数は無制限だ。ホストは参加者にスピーカーとして発言を促すこともできる。音声チャット型のSNSとしては「Clubhouse」が先行しているが、SPACESはTwitterのソーシャルグラフを活用してツイートやダイレクトメッセージで参加者を募ることができる点でアドバンテージがある。また、ツイートを表示しながら話せる点、さまざまな絵文字アイコンで反応できる点も特徴といえる。
SPACESを利用できるのは個人アカウントだけではない。ブランドが主催するスペースをTwitter広告で拡散したり、ブランドのツイートを表示しながらそのツイートについてファンと会話したりすることもできる。例えば映画会社が新作映画のプロモーションのために監督や出演者が参加するスペースをホストしたり、特定の社会課題の解決を支援するブランドが、専門家を集めてイベントを開いたりという使い方が考えられる。
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