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料理系インフルエンサーが語る 「巣ごもり」で増大した自炊ニーズの先に見える消費トレンドとは?「食」から見る消費(1/2 ページ)

コロナ禍で「巣ごもり」を強いられた人々の行動変化の一つが「自炊」への関心の高まりだ。料理系インフルエンサーが感じたこれまでとの違いとは何か。

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 2021年3月16日、WOMマーケティング協議会(WOMJ)の年次イベント「クチコミフェスタ2021」がオンラインで開催された。本稿では、料理インフルエンサーのもあいかすみ氏とインフルエンサーマーケティングに詳しい花形理沙氏、PR会社ビルコムで統合プランニング局部長を務める茅野祐子氏によるパネルディスカッション「インフルエンサーと語る! 食から見る新習慣とトレンド予想」のハイライト部分を紹介する。

料理系アカウントのKPIは「保存数」


もあいかすみ氏(出典:MOAI's KITCHEN)

 もあい氏はInstagramで人気レシピアカウント「MOAI's KITCHEN」を運営している。栄養士の資格を持つもあい氏は、食品メーカーでコンサルティング営業をしていた頃にレシピ配信を開始して好評を博した。現在は料理研究家として独立。2020年10月に出版した初の著書『MOAI's KITCHEN #OL仕事めし がんばらなくてもできる おいしい!すぐレシピ』(KADOKAWA)は既に5刷を数えている。

 MOAI's KITCHENはこれまで「OL仕事めし」をテーマに、仕事や家事で忙しい人に向けて簡単レシピを数多く紹介してきた。2018年に開設したアカウントのフォロワー数は本稿執筆時点で24万9000人。約3カ月程度で10万人フォロワーを増やしたこともあるというが、何か特別なことをしているという意識はなく「ひたすらデータと向き合って PDCAを回しまくること」(もあい氏)が、多くの人の支持につながっているようだ。

 具体的な指標としては動画の再生数や「いいね!」の数以上に「コレクションに保存」された数を重視している。レシピアカウントは単に見て楽しむものというよりは、実際に料理を作ってもらうためにあるものだ。保存数は行動を促しているか否かを測る重要な判断軸となる。保存数は多いものだと5万件程度に達することもある。

 もあい氏はInstagramの他にTwitterとTikTokでもアカウントを運営しているが、同じレシピでも反応は異なるそうだ。Instagramでは写真がきれいなものでないと高い評価が得られないが、Twitterではむしろ見た目よりも、より手軽にできるもの、TikTokは見ている人が全体的に若いこともあってか、派手な料理、面白い料理が「パズる」という。

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