緊急事態宣言に関するTwitter投稿数とポジネガ比率の推移――スパイスボックス調査:今日のリサーチ
緊急事態宣言に関するSNS投稿を感情分析。SNSの声は基本的にはネガティブですが、新規感染者の急増を受けて1日だけ、ポジティブ投稿がネガティブ投稿の約8倍になりました。
スパイスボックスは、Twitter上における緊急事態宣言に関する投稿の反応調査を実施しました(調査期間:2020年11月24日〜2021年1月3日)。
2020年11月以降、新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)が拡大し、いわゆる「第3波」が顕著になりました。そうした中で2度目の緊急事態宣言が現実味を帯びていったわけですが、調査期間中における緊急事態宣言に関する投稿をポジネガ分析(投稿文のテキストマイニングにより判定)すると、ネガティブ投稿数がポジティブ投稿数を安定的に上回っていました。
しかし、12月17日に新規感染者数が全国で3211人に達して当時過去最高を記録すると、その翌日の12月18日には、緊急事態宣言全体の投稿数は減少しつつもポジティブ投稿が前日比約8倍に伸長。調査期間中で唯一、しかもネガティブ投稿数を大幅に上回りました。具体的には「緊急事態宣言は劇薬。しかし感染爆発と医療提供体制の逼迫を抑える他の有効な手段はあるのか」など、やむを得ず賛成する投稿が多く見られたようです。
緊急事態宣言に関する投稿数そのものはしばらく横ばい状態でしたが、初めて新規感染者数が4000人を超えた12月31日に増え始め、1都3県の知事が緊急事態宣言の発出を要請した2021年1月2日には前日の約10倍となる6万件を超えています。
「肺炎になり入院を強くお願いしても入れる場所がなく、探しているなんてありえない。すぐ、緊急事態宣言ださないとだめ」「“緊急事態宣言が発出される”という分かりやすくセンセーショナルな見出しがなければ『自分たちだけは大丈夫』なふわっとした感覚で初売りや初詣に出掛けて密集してしまう人達の行動を抑制できない」といった、医療体制や、国民の意識の低さを指摘する投稿の他、「緊急事態宣言を出されるならば、公園は開けておいてほしい」「2月の入試は大混乱」といった、子どもを危惧する投稿も多く見られました。
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