「マスク」「消毒剤」「鬼滅の刃」関連など 2020年の日用消費財における急成長カテゴリー――インテージ調査:今日のリサーチ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で2020年の売れ筋カテゴリーの大半を占めたのは衛生関連用品。
インテージは、「2020年、今年売れたものランキング」を発表しました。同ランキングは全国約4000店舗より収集しているSRI(全国小売店パネル調査)を基に、日用消費財の推定販売金額の伸び率をまとめたものです(データは2020年1〜10月分を使用)。1位から30位までの結果は以下の通りです。
1位は「マスク」で、販売金額は前年比425%という飛躍的な成長を遂げました。2位は「殺菌消毒剤」(前年比302%)。こちらは傷口の消毒などを除いた「手指消毒剤」に限定すると実に前年比910%になります。この他、3位「体温計」(前年比249%)、4位「うがい薬」(前年比220%)、5位「ぬれティッシュ」(前年比179%)、7位「せっけん」(前年比143%)など、ランキング上位の多くを衛生関連用品が占めています。
高成長カテゴリーのキーワードは「巣ごもり」
インテージは毎年好調カテゴリーランキングを発表してきました(関連記事:「タピ活がけん引 2019年の好調カテゴリーランキング1位に『デザートドリンク』――インテージ調査)。2019年まではSCI(全国消費者パネル)での集計だったため一概には比べられないものの、2020年のランキング上位に入ったカテゴリーの伸び率の大きさが圧倒的であることが分かります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が人々の消費行動に及ぼした影響の大きさがうかがえます。
衛生関連商品のカテゴリーが上位に並ぶ中で異彩を放ったのが6位の玩具メーカー菓子(いわゆる食玩)です。成長率は前年比153%と大きく伸長しました。コミックとアニメが大ヒットした「鬼滅の刃」関連の商品が原動力となったことは言うまでもないでしょう。
この他、8位の「プロテイン粉末」も前年比139%と隠れたヒットカテゴリーです。コロナで外出や運動の機会などが減り、美容と健康を気にした層からの支持が大きかったと見られます。コロナの影響で外出や外食が少なくなった影響もあってか、30位までには食品が多数ランクインしました。ホットケーキやクッキーなどの材料となる10位「プレミックス」や12位「ホイップクリーム」、15位「エッセンス類」、18位「蜂蜜」などは外出自粛期間中に家でスイーツづくりをする流れを受けたもので、主食類でもスパゲティなど大きく数字を伸ばしたものが出ました。
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