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調査リポート

オンラインシフトに伴う名刺交換減少が引き起こす経済損失額は平均で年間約21.5億円――Sansan調査今日のリサーチ

コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査です。

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 法人向けにクラウド名刺管理サービスを提供するSansanは、商談をすることがある会社員600人、経営層400人の合計1000人を対象に、「企業の商談・人脈・顧客データに関する意識・実態調査(2020年)」を実施しました。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を背景に、ビジネスのオンラインシフトが進んでいます。同調査によると緊急事態宣言後、オンライン商談は2.5倍に増加しましたが、オンライン化によるビジネス機会の損失を実感している人も多いようです。

 オンライン商談の課題として「対面よりも商談の質が下がる」と回答した人は50.2%、「対面よりも受注率が下がる」と回答した人は17.1%と、商談の質や受注率に影響が出ていることがうかがえます。その結果、「ビジネス機会損失が発生している/発生する不安を感じる」と回答した人は76.7%に上りました。


約77%がビジネス機会の喪失を実感

ビジネス機会損失が実際に発生または発生が不安な人は4分の3超

 商談のオンラインシフトに伴い、特に大きく減少したのが名刺交換ではないでしょうか。同調査では、名刺交換枚数は約3割減少したことが明らかになりました。

 コロナの影響がなければ本来行えるはずだったビジネスパーソン1人当たりの名刺交換は年間で約201枚であり、それを対象人数(注1)で乗じ、国内対象業種の年間総取引額(注2)を割った場合、名刺1枚当たりの経済的な価値は約37万円と推計されます。この数値を緊急事態宣言後に減少した平均名刺交換枚数である58枚で乗じ、年間の経済損失額を試算すると、常用雇用が100人以上いる企業の場合、1企業当たりの平均年間経済損失額は約21.5億円となります。

 顧客データの管理と利活用は頭の痛い問題ですが、逆に言えばここをうまく乗り越える事ができた企業こそが、ニューノーマルのビジネスを制することになるのかもしれません。

※注1:令和元年国勢調査(総務省)より、名刺を交換する比重の高い業種・職種を区分し、明らかに名刺交換機会の低い人口を除いた数値である約2190万人を使用して算出▼▲※注2:平成28年度経済センサス-活動調査(経済産業省)より導いた1628兆円を使用して算出

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