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「まずはやってみる」文化でB2Bマーケティングを推進――ビジネスエンジニアリングMAツール活用最前線(1/2 ページ)

MAツール導入でリードタイムを短縮させたビジネスエンジニアリングに話を聞いた。

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24-7

(このコンテンツは24-7ブログ「IM7」の掲載記事を一部再編集の上転載したものです)

 MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入が増えていますが、既に導入している企業はどのように活用しているのでしょうか。

 このシリーズでは、MAツールを活用している企業のご担当者に導入の理由や運用方法、成果などについてお話をうかがっています。

 今回は、SAPやOracleといった海外の製品や自社開発の製造業向けパッケージの販売の他、企業向けの基幹系システムメーカー、システムインテグレーターとしても確固たる地位を築いているビジネスエンジニアリングで、MAツールとCRMの活用方法についてお聞きする機会を得ました。

 MAツール導入時のエピソードから現在の活用方法、そして連携させている便利なツールの話までお聞きすることができましたので、早速お届けしたいと思います。


ビジネスエンジニアリング新商品開発本部マーケティング企画本部マーケティング部部長 山下武志氏(左)とマーケティング部 柏木ひろみ氏(中央)、マーケティング部 服部剛士氏(右)

日本の製造業を基幹系システムから支える「B-EN-G」

──まずは、御社の企業概要について教えてください。

山下氏 われわれビジネスエンジニアリングは、企業向け、特に製造業向けのERPを中心とした基幹系システムの構築がメインの事業となっています。ドイツのSAPのパッケージを日本に持ってきたところから事業が始まりまして、その後はSAPの製品だけでなく、自社製品である「mcframe」という生産管理、販売管理、原価管理、経営管理を実現する製造業向けグローバルパッケージを開発し、デジタライゼーションに取り組む企業を支援しています。

──現在はmcframeを中心にマーケティング活動しているのでしょうか。

山下氏 いいえ、われわれが所属するマーケティング部は従来は自社製品のみのマーケティングを行っていましたが、現在は全社レベルに範囲を広げ、あらゆるマーケティング活動を担当しています。

CRMとMAツールの導入と活用について

──ここからは具体的にMAツールやCRMに関してお聞きしたいと思います。CRMやMAツールを導入したきっかけを教えてください。

山下氏 もともとCRMとして「Salesforce」を使っていたのですが、顧客との商談管理だけでなくリードのデータの管理をしようと、一度リードデータベース的な仕組みを構築しました。セミナーやイベントでもらった名刺やアンケートをデータ化して、そのデータベースを使って実際にメルマガも配信していました。その後、今度はたまっていくデータの活用が課題として出てきました。

 その頃からリード獲得の中でWebサイト経由の占める割合が増えてきたこともあり、これが重要だと感じていたのですが、一方で、自分たちが言いたいことを並べたものとなっていたWebサイトを見て、「これは違うのではないか」という思いが出てきたことが、「HubSpot」を導入した一番のきっかけといえます。

MAツールを選定する際に重視したポイントについて

──MAツールを導入する際にHubSpotを選択された理由を教えてください。

山下氏 いろいろなMAツールの話を聞いて検討しましたが、導入に際して特に3つのポイントを重視しました。まずは、デジタルマーケティングの展開を一緒に考えてくれるパートナーという点。次に少人数の担当者でシンプルに運用できる扱いやすいツールを分散させたくないというもの。そして最後にセミナーからWebサイトに展開するまでのキャンペーンを横串でしっかりと管理したい、というものがありました。この3つを実現してくれるのがHubSpotだと考え、導入することにしました。

──その中で、特にお聞きしたいのが「少人数でシンプルに、複雑かつ分散しないようにしたい」というポイントですが、実際にHubSpotを使ってみていかがでしょうか。

山下氏 HubSpotを導入したことで、例えば、現在はWebマガジンを作って配信するという作業が部署内の誰でもできるようになっています。また、全員がHubSpotのデータを参照でき、HubSpotの仕組みを理解しています。つまり、HubSpotで「できること」と「できないこと」は部署の全員が理解している状態です。ツールがバラバラだと、そのツールの数だけ部署内でナレッジを持っていないといけません。それが「HubSpot」という共通言語で統一されたのは非常に大きかったと思います。

──御社のように既にSalesforceを導入されている場合、自然にMAツールはPardotとなることも多いと思います。そうせずにHubSpotを選ばれたのは、大きな決断だったのではないでしょうか。

山下氏 HubSpot導入の一番の決定要因となったのはCMSがあることでした。当時はわれわれのWebサイト自体の問題点や小回りが利かないという課題を感じていました。小回りが利かないからWebサイトを通じてのマーケティングができないという思考回路になっていたのです。リードのデータベースがある中で、Webサイトで訴えたいコンテンツを何かしら公開して、そこに対してデータベースを使って集客する流れを作るには、別々のツールで組み立てるよりも、HubSpotという一つのツールで管理できる方がやりやすいと考えました。このポイントはかなり重要視しましたね。

──そういった環境が整備されている中で、現在のマーケティング部を支える柏木さんや服部さんにもお話をお伺いしたいと思います。お2人はこれまでもデジタルマーケティング領域での業務に従事してきたのでしょうか。

服部氏 現在はデジタルマーケティング寄りの業務を行っていますが、それまでは全くマーケティングやWeb制作に触れたこともありませんでした。HubSpotで初めてCMSに触ったくらいで、現在もWebの仕組みについて学んでいる最中です。

柏木氏 私はもともとターゲティングメールの配信といった業務に携わっていましたので、メール配信やデータベースの構造への理解といった部分に関しては分かっていました。

山下氏 MAツールを活用する上で、データベースを理解してデータを扱えるという人はキーパーソンだと思います。その点、柏木がその辺りの知識を持っていたのは非常に大きかったですね。

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